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2人目の子供を得て、さらなる挑戦 [フィリピン労働運動]

 私たちが交流しているアンバ・バーラ(バタアン労働組合連合) 事務局長のエミリーから、7月にメールが来ていました。遅くなりましたが、掲載します。
 日常の活動は忙しく、また無給の専従なので収入がなく大変なようですが、二人目の子供を得て気持ちを新たにしているようです。
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2人目の子供を得て、さらなる挑戦

エミリー・ファヤルド


 私は37才の一人の母親です。すでに2人の子供たちがいます。一人は5歳の男児、もう一人は2015年7月8日に生まれたばかりの娘。運動にかかわってきた17年間、私の立場と苛酷な人生で、子供を持つと決めるのは、簡単でありませんでした。しかし、彼らが生まれてきたことが、私が仕事を続けるうえで、より多くの力とインスピレーションを与えてくれ、子供たちに会うたびにいつも幸せな気持ち、素晴らしい心持ちにしてくれました。

 出産した後、私は普通のフィリピンの母親がするように常時子供たちに接することはできないと、自分自身に納得させなければなりませんでした。私が多忙な時は、義母や家族、友人らが面倒を見てくれています。私の子供たちを世話してくれる人ならだれにでも、どのように世話をしたらいいのかのすべてを私はいつも確認しています。この難しい感覚は常に私のなかにあり、さらにこの先何年も経験しなければならないでしょう。

 私には、15年前の2000年に21日間、タガイタイで軍によって不当に襲撃され、獄中にいた経験があります。22歳でした。クーデターがあり、民主団体、労働運動活動家、人権運動家の多くが国軍と警察に拘束されました。極めて危険な情況でしたが、その時私は死が怖くはありませんでした。もし労働者階級のために死ぬならば、価値があると考えていたことを思い出します。

 しかし、今私にはこの子供たちがすでにいて、彼らが成長した姿を見るために、長い人生を過ごしたいと思うようになりました。現在もなお私は労働運動や市民運動のオルガナイザーとして働いていますし、その信念に変わりはありませんが、母親となって当時とはまた違う考えを持つようになりました。そのことを感慨深く、思います。

 時は過ぎ、取り巻く現実も変化し、人の考えもまた変わるところもあります。世の中は変化し、私たちは新たな多くの問題に直面します。大切なことは、いま生きている人々の悩みや苦しみに寄り添い共有し、社会の問題点を最も徹底的に批判して行くことだと思います。これまでの多くの人々が逡巡しながらも、そのような努力を重ねてきました。それは人類の歴史であり、ヒューマニティの歴史だと思います。私もそのような人々の一員でありたいと思うのです。

 一人の人として、良きフィリピン市民となるために、私は子供たちに「良い価値」を教えたいし、 私は子供たちが、私と彼らの父と同じ価値観を持つことを望んでいます。しかし、決めるのは成長した彼ら自身です。よい価値と道徳に反しない限り、彼らが何を望み、いつ決め、いずれの道を歩むか、親として私たちは子供たちをコントロールすることはできません。適切な時にアドバイスをするように心がけます。しかし、結局のところ、決めるのは彼らです 。

 私たちは子供たちのために最善を望みます。あらゆる親が望むでしょう。しかし、よい教育が金持ちだけのためにあるこの社会で、私たちは子供らによい未来を保障できるでしょうか。 多くの親は学費が高かろうが、子供たちに教育を与えるために努力して大学に送ります。資金が続かず中退に追い込まれる者も多くいます。親の教育熱が教育産業資本に利用されます。

 何がよい将来でしょうか? 契約労働者? すぐに解雇される低賃金労働者でしょうか?
 37歳の母親になって、さまざまな新しい困難が目の前に現れ、活動し変革すべき新たな課題にぶつかります。

 私が言いたいのは、フィリピンの人たちの将来、多くの貧しい人たちの将来を準備する必要があるということです。それら全体の動きのなかで、社会変革のなかで解決せねばならず、私も夫も子供たちも変革の一員であることを自覚するのです。

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