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フィリピントヨタで、8月2日新たに4名の解雇! [フィリピン労働運動]

 フィリピントヨタ労組エド委員長から、8月2日新たな4名の解雇があったと知らせがありました。

 ネットワークへの回覧の呼びかけもありますので、転載させていただきます。
 なお、翻訳は「フィリピントヨタ労組を支援する会」によるものです。

 また、フィリピントヨタ労組を支援する会は、2010年(第5回)反トヨタ世界キャンペーンの「抗議と要請」書にこの新たな解雇と停職処分撤回要請を加え、労働組合、各団体による署名を呼びかけています。
 詳しくは、「フィリピントヨタ労組を支援する会」のホームページを参照ください。
――――――
 
 皆さんへ
 熱い連帯の挨拶をおくります!
 われわれの組合リーダーと活動的なメンバーに対しトヨタの新たな不当解雇へのTMPCWAからの以下の声明を見ていただきたい。われわれの闘争を支援して下さるためにあなた友人たち、ネットワークそして組織と個人にこのメールを回覧することをお願いします。われわれはトヨタに対するもう一つの国際的な抗議行動の準備をしています。

 関連した事件に関する詳しい情報については、われわれのウェブサイトhttp://www.tmpcwa.org. をご覧ください。
 私は 今後もあなたに続報をお知らせるつもりです。どうもありがとうございます。
 団結の内に!
 フィリピントヨタ労働組合(TMPCWA)委員長 エド・クベロ 

++++++

 トヨタは、人権侵害者、反労働者のNo.1だ。 

 2010年8月2日は、フィリピントヨタが創立され、フィリピン労働者の搾取が開始されてからちょうど22年を迎える前日だった。この日、トヨタはまたしてもトヨタ労働者の生活を根絶することを実行した。解雇に遭ったのは、ウェネチト・ユーゲル(工場内での労組副委員長)、アリエル・ララップ(執行委員)、ロナルド・ベレンとダンテ・パンティノ、彼ら全員はフィリピントヨタ労働組合(TMPCWA)の活動的なリーダーとメンバーたちであり、その解雇はまったく合法性を欠く。

 生産ラインのサボタージュを計画・実行したとして、2010年7月5日から30間の「予防的な出勤停止」が9名に言い渡されたが、その中で彼ら4名が解雇されたのだ。トヨタは30日間の出勤停止を更に1週間延長した時点で、9名に対するでっち上げの懲戒理由を開示した。当該は、上述の不当解雇にあった4名に、リッキービンドル、レイヤン・マダオン、ロデリック・ビダル、ジルベルト・クルザド、アルベルト・タナエルを加えた9名である。

 2010年6月5日、同僚組合員の強制的な配置転換の件で、TMPCWAの苦情処理委員3名が、作業ラインに接近した。それはこの組合員の直接の上司と交渉するためだった。苦情委員会がこの上司と静かに、穏やかに交渉していたとき、テオダト・エチャノ(上席グループ・チーフ)は、独断で理由なくデニス・カルピオ(もう一人のグループ・チーフ)に生産ラインを停止させるための非常ボタンを押すように指示した。テオダト・エチャノは、当時その生産ライン全体の責任者であった。

 ラインが理由もなく止まったため、労働者は苦情処理員会がエチャノと交渉していた近辺に集まった。ラインが非常停止した時には、その場所に集合する慣習は20年来続いており、まったく通常のことであった。にもかかわらず、その場の近辺にTMPCWA組合員の姿が見かけられたことを理由に、組合員の事前における共謀が存在した、意図をもって生産ラインを停止させたという容疑を被せられた。

 その結果、TMPCWAの一般組合員と役員9名が「予防的な出勤停止」の状態に置かれた。トヨタは、解雇は会社ハンドブックあるいは就業規則に基づくと宣言をしている。会社は、このでっち上げの謀略により人員の生命と生産を脅かされたといって予防的な出勤停止を実施したと言っている。さらにトヨタは、4名の解雇が決定するに至るまでに、公平かつ中立的な手続きを踏んだと傲慢にも主張する。

 しかしながら、TMPCWAにとっては、これはまったく偽善的な声明である。すべてにおいて、トヨタは労働者階級の真の権利のために闘う労働者たちに、公平さと正義をもって応じた事はない。

 第1に、9人の労働者たちに実行された「予防的な出勤停止」は、事件の1ヵ月以上後に実施された。これは明らかに不当である。なぜならば、予防的な出勤停止は、危害の増大を防止するために最も必要とされる事態においてのみ適応されるはずだからだ。人身や生産に対する危害が存在するとすれば尚更である。会社の主張に反して、労働者はいかなる脅威も物理的危害も加えていない。

 第2に、適正手続書は出勤停止が発効する当日に労働者に配布された。それは1週間の就労が終わろうとする金曜日のことで、出勤停止に関する説明も合理的な根拠も示されなかった。9名に対しては出勤停止の決定に至る適正手続きの詳細は知らされなかった。最も本質的なことは、予防的な出勤停止の決定に至るまでに適正手続きは踏まれていなかったことだ。訴えられた労働者は、出勤停止の根拠を充分に理解する機会を与えられなかった。その上更に、1カ月遅れて言い渡された予防的な出勤停止が、その1ヵ月の期間を終了すると、もう1週間延長された。その際にトヨタは1週間の延長期間を、通常の出勤日数とみなしてと同一の賃金を支払うと発表したが、これは出勤停止中の労働者の復職を遅らせるためだけの処置である。会社は、この処置が進行中の事情調査が完了していないためであると発言した。

 会社の規則を破ったのが当該の労働者たちであるかのように見せかけるトヨタの姑息な努力をもってしても、このような虚偽な声明で現場労働者の信頼をかちとることはできない。

 トヨタのCRR(就業規則)により、会社の利益を生み出す労働者たちを守るために会社自身がその就業規則を実行しなかった違反については、会社が責任をとることは明らかだ。しかし、以上のような事実は、トヨタが無意味な規約と法規をもっているということだけではなく、抑圧的で反労働者的なことから、この会社が非人間的で、不公正であることを示している。

 TMPCWAの苦情チームが組立てラインで交渉をもつことに対して、正当性と合法性をトヨタはまったく認めなかった。苦情チームはあくまで同僚を助けようとしたのであり、ましてや自分らの生活基盤がかかっている会社組織全体を脅かすことなど意図していないことも、トヨタは決して認めようとしていない。

 一方的な立場をとっていないというのならば、トヨタは他のリーダーまたは代表が調査の期間中に、9人の労働者たちのそばに立ち会うことを許さなければならなかった。これは、両方の再度から十分にヒアリングされ、熟慮されることが出来る唯一の方法であった。

 双方が意見を述べ、それを考慮するには他に方法はない。このような方法を採れば、9名の労働者は十分に申し立てをおこない、自身を弁護する機会を持ちえたであろう。これはまた、調査と聴取が公平で客観的な適正手続きとなる唯一の方法であった。 残念なことに、だが決して驚くに値しないが、今回の全過程を通じて経営者が単独で事実の調査を行っている。最終的な判断が下されたその場は、彼らだけで構成していた。

 トヨタは、TMPCWAの指導者や組合員の「予防的な出勤停止」処分の際には、すぐに対応し、断罪を行った。しかし、これとは対照的に4名の職制が会社での立場を濫用し、会社や同僚に対する背反行為を行った件は、放置したままである。彼らは残業時間内に、工場から外出し高級レストランで食事を楽しんでいた。

 彼らが会社のCRR(就業規則)に明らかに違反した行為が発覚したものの、彼らが解雇されなかった理由は明らかである。クリサント・エレモス、フランシス・ガルシア、マリオ・カンロボとセサリオ・アベリン、四人とも管理職組合のリーダーたちである彼らは、トヨタ経営側のいわば持ち駒であり、常にその影響下にあるからだ。

 実際のところ、TMPCWAのリーダーとメンバーに対して下された一方的で偏見をもった評決とは対照的に、職制の違反行為には重い処置などあり得ないのだ。TMPCWAのリーダーとメンバーへたちの予防的な出勤停止と解雇は、会社に忠実な職制たち、テオダト・エチャノ、デニス・カルピオ、ロドルフォ・サンティレス、オールドー・パンチョ、ジョセフ・ソブレベガ、オールデン・サピツ、アーウィン・ビドヤとラクエル・ロペス等が協力して行ったトヨタの不公正な陰謀のうちの一つである。その陰謀とは、トヨタ労働者の真の利益の実現を志す新たな世代の指導者を抹殺することだった。

 4人のTMPCWA役員及び組合員の不当解雇は、10年前当時の役員全員を含む233名に対する不当解雇に類似している。労働者たちへのトヨタの評決は、18分間の規則違反の結果、その日予定されていた生産目標台数のうち2台が未完成だったという非難にある。しかしながら、不当解雇を言い渡された4名の家族の辛苦は、その生涯におよぶ。

 トヨタは、あらゆる戦術と手段を尽くしてTMPCWAの役員や組合員に対する攻撃をしかけてくる。その目的は労働者が本来の組合運動を行う権利を潰すことである。直接かかわりのない家族にまで被害を波及させることで、その妨げを取り除こうというのである。これらの事実にもかかわらず、TMPCWAのリーダーとメンバーの不法な解雇に関する労働者たちのトヨタへの非難は、十分でない。とりわけ、トヨタ労働者は、全力を尽くしてトヨタの反労働者的な行為や方策、恒常的な労働者弾圧というあり方に対して声を挙げるべきだ。

 4人のTMPCWAの役員及び組合員の不当解雇によって、真の組合運動を求める労働者階級の闘いが終結したのではない。2001年における233名の不当解雇と同じく、トヨタ労働者の生活に対する虐殺行為は、組合と全労働者階級にかけて、賃金、仕事、正義及び真の労働組合を求める闘いを前進させる。トヨタ労働者の権利と生活が踏みにじられれば、その分だけ労働者階級の闘争が進み、それが最終的には独占資本家の搾取と支配を終わらせるだろう。

トヨタに不当に解雇された労働者たちのために正義を!
ウェネチト・ユーゲル、アリエル・ララップ、ダンテ・パンティノとロナルド・ベレンのために正義を!
TMPCWAのリーダーとメンバーの不当な解雇とのために正義を!
トヨタの抑圧的な政策のすべての犠牲者のために正義を!
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