違憲を承知で安保法案を成立させる安倍政権 [現代日本の世相]
違憲を承知で安保法案を成立させる安倍政権
武力で世界を支配する米国とともに、日本はリトル・アメリカをめざす
安倍政権は「安全保障関連法案」を強引に成立させようとしている。この法案が違憲なのは安倍首相、政府は、百も承知だ。憲法など無視しようと考えている。それはアメリカ好戦派の世界戦略への服従でもある。安倍は中国との対立と戦争を夢想している。
言うまでもなく、この法案はアメリカとの「集団的自衛権」と結びついているが、「自衛」とか「防衛」が目的ではない。アメリカが侵略し、反撃されたら攻撃を受けたことになり、日本も侵略戦争へ参加することになる。
しかも最近のアメリカの戦争は常に侵略が目的であり、国連さえ無視した単独行動が目立つ。
ロシアを屈服させるため、ウクライナで国内戦をしかけ、EUへのガスパイプラインを抑えようとした。
2003年にイラクへ攻め込む際、アメリカ政府が「大量破壊兵器」という大嘘をついて攻撃を正当化した。
こういう小型のアメリカになることを、日本の未来像として描いているのが安倍政権だ。
このやり方は、大手マスメディアを使った大規模な「偽情報」の流布が必ず伴う。マスメディアを統制し、国民に情報を隠し、何も知らない考えない国民につくり変えることが必要となる。アメリカ政府は侵略を正当化するため、配下のメディア(事実上、西側の全有力メディア)を使って偽情報を宣伝、偽旗作戦も行う。
日本政府には、そうした宣伝や工作を見抜く意志も力もなく、たとえ見抜いたとしてもアメリカ政府に従うままだ。アメリカとの「集団的自衛権」とは米侵略戦争への荷担にほかならず、日本を破壊と殺戮の共犯者にし、世界で孤立する。
米国の次のターゲットは中国、東アジアにある。ここで日本をどのように利用するかが米戦略である。中国と日本を対峙させ疲弊させ、そこに米国の出番をつくろうというアメリカ政府、ネオコンの戦略である。アメリカ政府、ネオコンが日本を守るなどというのは妄想以外の何物でもない。
しかし安倍首相は、その妄想にただひたすらすがりつこうとしているように見える。
6月1日、安倍晋三首相は官邸記者クラブのキャップとの懇親会で安保法制は「南シナ海の中国が相手」だと口にしたという。日本のマスメディアは、このような危険を一切報じない。安倍政権は中国との戦争を想定しているが、これは20年以上前から練られたネオコンの世界戦略でもある。
AIIB(アジアインフラ投資銀行)に次いで、BRICSは新開発銀行(NDB)を始動させる。中国の提示した現代版シルクロードのプランは、東アジアから欧州を結ぶ大経済圏の構想であり、次の時代の発展の姿を示して見せた。
そのような構想の提示は、実際にはこれまで米国が占めてきた地位に中国が取って替わることであり、アメリカの支配層は危機感を抱いているはずだ。この中国に協調するのではなく、米国と一体になって対抗しようとするのが安倍の安保法制であり、TPPであり、歴史修正主義であり、沖縄辺野古新基地建設である。安倍政権のこれらの路線は表裏一体だ。
安倍政権は、東アジアにおける危険性を高める大きな要因になるし、すでになっている。(7月21日記)
武力で世界を支配する米国とともに、日本はリトル・アメリカをめざす
安倍政権は「安全保障関連法案」を強引に成立させようとしている。この法案が違憲なのは安倍首相、政府は、百も承知だ。憲法など無視しようと考えている。それはアメリカ好戦派の世界戦略への服従でもある。安倍は中国との対立と戦争を夢想している。
言うまでもなく、この法案はアメリカとの「集団的自衛権」と結びついているが、「自衛」とか「防衛」が目的ではない。アメリカが侵略し、反撃されたら攻撃を受けたことになり、日本も侵略戦争へ参加することになる。
しかも最近のアメリカの戦争は常に侵略が目的であり、国連さえ無視した単独行動が目立つ。
ロシアを屈服させるため、ウクライナで国内戦をしかけ、EUへのガスパイプラインを抑えようとした。
2003年にイラクへ攻め込む際、アメリカ政府が「大量破壊兵器」という大嘘をついて攻撃を正当化した。
こういう小型のアメリカになることを、日本の未来像として描いているのが安倍政権だ。
このやり方は、大手マスメディアを使った大規模な「偽情報」の流布が必ず伴う。マスメディアを統制し、国民に情報を隠し、何も知らない考えない国民につくり変えることが必要となる。アメリカ政府は侵略を正当化するため、配下のメディア(事実上、西側の全有力メディア)を使って偽情報を宣伝、偽旗作戦も行う。
日本政府には、そうした宣伝や工作を見抜く意志も力もなく、たとえ見抜いたとしてもアメリカ政府に従うままだ。アメリカとの「集団的自衛権」とは米侵略戦争への荷担にほかならず、日本を破壊と殺戮の共犯者にし、世界で孤立する。
米国の次のターゲットは中国、東アジアにある。ここで日本をどのように利用するかが米戦略である。中国と日本を対峙させ疲弊させ、そこに米国の出番をつくろうというアメリカ政府、ネオコンの戦略である。アメリカ政府、ネオコンが日本を守るなどというのは妄想以外の何物でもない。
しかし安倍首相は、その妄想にただひたすらすがりつこうとしているように見える。
6月1日、安倍晋三首相は官邸記者クラブのキャップとの懇親会で安保法制は「南シナ海の中国が相手」だと口にしたという。日本のマスメディアは、このような危険を一切報じない。安倍政権は中国との戦争を想定しているが、これは20年以上前から練られたネオコンの世界戦略でもある。
AIIB(アジアインフラ投資銀行)に次いで、BRICSは新開発銀行(NDB)を始動させる。中国の提示した現代版シルクロードのプランは、東アジアから欧州を結ぶ大経済圏の構想であり、次の時代の発展の姿を示して見せた。
そのような構想の提示は、実際にはこれまで米国が占めてきた地位に中国が取って替わることであり、アメリカの支配層は危機感を抱いているはずだ。この中国に協調するのではなく、米国と一体になって対抗しようとするのが安倍の安保法制であり、TPPであり、歴史修正主義であり、沖縄辺野古新基地建設である。安倍政権のこれらの路線は表裏一体だ。
安倍政権は、東アジアにおける危険性を高める大きな要因になるし、すでになっている。(7月21日記)
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