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 ジェフリー・ジェニファー・ラウデの死 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

 ジェフリー・ジェニファー・ラウデの死
 2014年10月12日、カイサカ プレス声明
11月3日 ラウデ殺害に抗議する集会 (640x480).jpg
<11月3日 ラウデ殺害に抗議する集会>
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 フィリピン・オロンガポ市でジェニファー・ラウデさんが米兵ペンバートンによって殺害された。オロンガポはスービック港を擁しており、米海軍が出入りしている。
 かつてオロンガポでよく似た事件が起きた。2005年11月1日、22歳のフィリピン女性ニコルさんが4人の海兵隊員(沖縄駐留第31海兵隊遠征軍)によってレイプされた。ニコルさんの事件では、スミス以下4名の米兵はフィリピン法廷で裁かれ有罪が宣告されたものの、米政府はこの判決を適用させなかった。米政府が犯人の身柄を引き渡さずに帰国させたのである。米兵が逃げおおせた「根拠」が、米比地位協定であった。
 日米安保条約、地位協定により、日本でも同様に米兵による犯罪が起きても身柄を確保しない限り、日本の裁判で裁くことができない同じような事件が続いている。
 米比訪問軍協定(Visiting Forces Agreement)に加え、今回新たに米比防衛協力協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement)が調印されたもとで、今回のラウデ事件が起きた。フィリピン国内で起きた米兵の犯罪を、今回もフィリピン法で裁くことができないのか、と批判が集中しており、フィリピン社会が事件の推移に注目している。女性団体カイサカから声明が送られてきたので、紹介する。

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スービック湾に現れたペリリュー (640x426).jpg
<スービック湾に現れたペリリュー,米兵ペンバートンが乗っていた>

2014年10月12日、カイサカ プレス声明

 カイサカは、トランスジェンダー、ジェフリー・ラウデ、別名ジェニファー・ラウデが、10月12日午前1時にオロンガポのホテルで死んでいるのが発見されたことに、哀しみを表明する。また目撃者によると、ジェファニーは、アンビアンズ・ディスコバーで、米国兵士ペンバートンに誘われていたのを最後に目撃されている。
 しかし、死者のために悲嘆にくれるよりも、私たちはフィリピン政府が故意に、米比防衛協力協定(Enhanced Defense Cooperation Agreement,以下EDCA)なる安全保障協定を署名し米軍と米兵に治外法権、特権を与えるという理不尽な状態に市民を置いたことに怒りを覚えている。
 フィリピン法が米国軍人には適用されないようフィリピン当局は対応しているため、ラウデの身の上に何が起きたのか真相を徹底究明するのは極めて困難であろうと思われる。
 これは米比訪問軍協定(Visiting Forces Agreement,以下:VFA)の下で起きた事件であり、新しい強化されたEDCAの下ではもっと頻繁に起きるだろう。
 EDCA下では、フィリピン裁判制度(および法統治)を適用するよりも、法廷や裁判制度を超えたフィリピン政府と米国政府の代表者たちによる協議を通じて解決することに、私たちフィリピン国民は合意したことになる。
 もしフィリピンの地方自治体が、米国の乗組員について手続き照会し無視されてしまっても、私たちは決して驚かないだろう。米国軍人にこのような治外法権、特権を与えることによって、フィリピン政府は米国兵士に、以前より"アンタッチャブル"な状態になったのである。
  "アンタッチャブル"な状態をつくったので、米軍が関与した何か不幸な事件が起きても、フィリピン人は救済されないのであり、結局フィリピン政府はフィリピン人の生命と財産に重大な危険をもたらしている。
 ラウデの事件は、EDCAとVFAが何であるかを示す政治的リトマス試験となっている。未解決になり棚上げとされるか、またはアキノ政権が被害者の愛する人に正義を実現できるか、誰もが注目している。

KPDの抗議行動 - コピー (320x240).jpg
<抗議行動>
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