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アンバ・バーラの現状 [フィリピン労働運動]

 アンバ・バーラ(バタアン労働組合連合)の現状

 2011年3月9日、アンバ・バーラのエミリさんから、アンバ・バーラの現状について聞きました。

 アンバ・バーラの近況
 
 バタアン地区の総労働者数は、14,000人であり、そのうち3,000名だけが正社員、残りは契約労働者。契約労働者は労働組合に組織することは不可能なので、組織率が落ちており、新たに労働組合に組織することも難しい状況。
 アンバ・バーラ事務所は、SS Venture労働組合のジョセフィンが中心で活動しています。SS Venture社は、相変わらず半月稼働して半月休止するパターン。

 新たにペトロケミ労働組合を結成

 バタアン経済区外のペトロケミ社で労働組合が結成され、組合代表選挙(Certification Election)で勝利し、会社に労働組合として認めさせました。アンバ・バーラ(バタアン労働組合連合)に加盟しました。200名の組合員がいます。10年以上前に設立されたカーボンの会社で、これまでずっと組合結成の努力を水面下で行ってきました。今回CEで勝利できました。これから会社と団体交渉を行い、労働協約(CBA)の締結を目ざしています。

 コミュニティ組織SIKAPの結成

 トライシクルドライバー、ベンダーなど様々な不安定雇用労働者、小経営者を住んでいるコミュニティで組織するSIKAPを立ち上げました。この組織を労働雇用省に申請して登録します。契約労働者は労働組合に組織できませんので、コミュニティごとに問題点、要求をまとめて、町や州、労働雇用省に訴えて、問題の解決を図ります。

 政治的暗殺のこと

 アキノ政権になって、政治的暗殺の危険は小さくなりました。その点は少し安心しています。二人組で現れる暗殺犯は、国軍兵士であることは公然の秘密です。いずれまた増えていくかもしれません。現在は、国軍がアキノ政権のもとで様子を見ている状況だと思います。

 反原発バタアン同盟

 反原発バタアン運動(NFBM青年リーダーであるアーチー・バツアン(Archie Bathan)が、2009年に不法逮捕され、いまだ牢獄にいます。2010年10月所内で他の逮捕者ととともに、待遇改善闘争を行いました。1日35ペソ(約70円)の食事の改善を求めています。アーチーの家族や親せき、他の逮捕者の家族も巻き込んで支援団体をつくり、共同して待遇改善闘争を行っています。

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