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福島原発で危機的事態が続く [反原発]

 福島原発で炉心溶融、「緊急事態宣言」
「究極の選択」か!

 1)福島原発で冷却がうまくいかず「緊急事態宣言」
   福島第一原発1、3号炉で炉心溶融、建屋爆発

 福島第一原発の原子炉停止後に炉心溶融や建屋爆発などの緊急事態が相次いでいる。運転中であった原発は運転停止されたが、福島原発1、2、3号炉、福島第二原発1、2、4号炉の計6基は冷却がうまくいっておらず、「緊急事態宣言」が発令されている。

 事態は非常に危険な状態が続いている。報道によれば特に福島第一原発1号炉、3号炉で危機的な状態が続いている。(他の炉については一切報道されていないのでわからない。3号炉の危機的状態についても、3月12日には一切報道されなかった。2号炉の冷却がうまくいっていないことも、3月14日午後になって冷却がうまくいかなくて事故状態になって、やっと発表された。)

 現在は、原子炉の冷却をおこないかつ圧力を下げて、原子炉圧力容器、原子炉格納容器の爆発をいかに抑えるか、にかっかっている。

「究極の選択」か迫られている!

 冷却がうまくいかず、炉心溶融が一部起きており、原子炉、格納容器内の温度と圧力の上昇が抑えられない。その結果、格納容器の爆発を避けるために、弁を通じて高い放射能レベルである格納容器内部の水蒸気等の放出を行わざるを得ない状況である。

 当然のこと、放射性水蒸気等の放出を行えば、周辺住民への重大な被害が生じる可能性が高いものの、格納容器が爆発してしまえば、大量の放射性物質が放出され、レベルの異なるより甚大な被害が予想されるため、これを防止するため原子炉と格納容器を爆発させないようにつとめているようである。

 福島第一原発1号炉、3号炉ともに、宣伝されてきた「幾重もの安全システム」は作動しなかった。
 ・「非常時のディーゼル電源が供給されない」、
 ・「ECCSが作動しない」、
 ・「電源不要冷却システムは作動したものの効果を得られない」
 という非常事態に陥っており、「幾重もの安全システム」は机上の空論であったことが、明らかになった。
 冷却システムに外から継いで海水注入をという通常ではやらない「荒っぽい」手段までも採って、原子炉冷却作業が行われている。

 背筋が寒くなるような不安にとらえながら、この事態を見守っている。

 2)政府は、『正確な情報のもとに、落ち着いて迅速に避難行動を取ってほしい』(枝野官房長官発言)と言いながら、  決して正確な情報を発していない。

 放射性物質の測定を行っているはずであるが、正確な数値の継続的な発表が行われていない
 3月12日の発表では通常の放射能レベルの8倍とか1000倍とかいう表現だけであって、数値自体を発表しなかった。明らかに加工して発表した。
 そののち、3月12日14時29分福島原発第一発電所正門付近で1015マイクロシーベルトと発表されたものの、位置としてはその1か所だけであり、しかも官房長官、原子力安全・保安院の記者会見で発表されるのみであった。発表データの測定箇所・時間がきわめて少なく、かつ迅速性に欠ける対応である。国民の誰にも事態の全体を把握させない結果をもたらしている。

 また、福島原発の緊急な事態についても、きわめて不十分な、断片的な情報しか提示してきていない。福島原発の当面している危機的な事態が、炉心溶融であり、原子炉・格納容器の破壊、爆発をいかに抑えるかという非常事態にあるにもかかわらず、そのことをきちんと説明・発表していない。

 3月12日午後3時36分頃、福島第一原発1号炉で爆発があった。TV 映像で爆発シーン流されていたものの、政府がこの事実を認めたのは、午後6時の会見で「爆発的事象があった。詳しいことは調査中」と枝野官房長官が述べただけであった。事態の報告は爆発から6時間経過した午後9時前後であった。幸いにして「格納容器に損傷はなかった」。この間、国民は何の「正確な情報」もなしに、ただ不安にとらわれていただけであった。

 1号炉、3号炉ともに、水素爆発で建屋が損傷してしまった。3重の構造で安全と言われたもっとも外側の建屋は、水素爆発で簡単に壊れてしまう代物であった。
 「格納容器は問題なかった」と伝えられていつものの、外部のタービン等と接続されているパイプ・配管などの損傷具合等、機能が保持されているかなどについては特に何も報道されていない。

 また、3号炉はプルトニウムを含むMOX燃料を使用しており、炉内、格納容器内の放射性物質が1号炉に比べ異なる。現在、1号炉と同様に、炉と格納容器爆発防止のため、内部の水蒸気などを放出しているが、放射性物質とそのレベルについても、十分な情報が出されてはいない。

 政府、原子力安全・保安院、東京電力は、情報をつかんでいるにもかかわらず、発表した時の国民への影響を考慮し、明らかに情報を加工し、小出しに、つくりかえて、発表している。全体として言えばほとんど情報を出すことなく、隠しているに等しい状態である。情報統制している状態にある。国民は何の情報御なしに困惑するだけである。このようなことは決してしてはならない。

  政府は、『正確な情報のもとに、落ち着いて迅速に避難行動を取ってほしい』(枝野官房長官発言)と言いながら、決して正確な情報を発していない。(3月14日13時現在)


 追記
  3月14日18:28
 原発の近くのみならず、各地で放射線量をモニタリングしているはずである。なぜその値を逐一発表しないのか。東電、原子力安全・保安院、政府でこれを管理して発表しない。
 情報統制国家ではないか。
 中東諸国を独裁国家と非難してきたものの、何が違うというのだろうか?
 現在の事態は、完全に情報統制の体制ではないか。本当に民主主義社会、民主主義国家と言えるのだろうか?

 ついでに言えば、TVに登場する専門家、コメンテイターとやらは、情報も少ないのだろうけれども、元原子力安全専門委員とやらで原発推進に荷担した人たちが多く登場し、「安全です」、「問題ありません」を繰り返すだけであって、「なるべく事故を小さく見せよう、最悪の事態は知らせないでおこう」という意図が見え見えである。解説を聞いても、現在信仰している事態をはあんくすることができない。意図的に「わからないよう」に説明しているとしか思えない内容である。何のあてにもならない。
 すでに通常運転のレベルを超えており、事故状態なのであって、格納容器をなんとか破壊させないように対処する「最終の選択」の段階にあることを、視聴者に明確に語らないし、知らせない。

 まったくあてにならない。
 視聴者をバカにしてはいけない。
 
 さらに3月14日午後6時、福島第一原発2号炉も炉心温度が上がり、冷却がうまくいっていないとメディアが報じているいう。通常の状態ではなくなって、事故状態になってから、どうしようもなくなってから初めて発表するというのは、どういうことか。
 このような情報管理、情報統制が、人々の事故に対する認識を送らせ、危険の度合いの判断を不可能にし、避難を送らせ、被害を拡大することになるのではないか。(文責:林 信治)


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