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比最高裁がフィリピン大学法学部教授たちを脅かす [フィリピン元「慰安婦」]

 少し時間が経ってしまいましたが、インクワイヤーなどの記事で紹介されていますので紹介します。

 フィリピンの被害者団体マラヤロラズが、「フィリピン政府は日本政府にたいし、戦時性的暴力を受けた被害者たちに、公的謝罪と賠償するよう働きかけることを求めた」訴えを、2010年7月フィリピン最高裁は、棄却しました。
 そのこと自体問題ですが、さらにひどいことに棄却理由を、最高裁は国際政治学者の論文から剽窃しました。いい加減というか、相当な腐敗ぶりというか、フィリピンの人々を呆れさせました。

 この剽窃をフィリピン大学法学部教授たちが指摘し批判する声明を出しました。そうしたところ、最高裁は逆にフィリピン大学法学部教授たちを脅すという態度に出てきました。
 
 最高裁に対して多くの民主団体、女性団体が批判するとともに、抗議行動さえ起きています。 
 この問題について、ジーン・エンリケさん(アジア・太平洋-強制連行に対する(CAT-AP)女性連合事務局長)声明(フィリピンインクワイアラー10/30/2010)を紹介します。
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比最高裁がフィリピン大学法学部教授たちを脅かす

1)名のり出た慰安婦たちのこと

 ロラ・ロサ・へンソンさんが、第二次世界大戦の期間に日本軍の兵士による性的奴隷制度の犠牲者として1992年に名のり出たとき、私は若い女性でした。
 数か月後に、日本から弁護士たちが来て、日本政府に対する訴訟を起こすために名のり出ていた他の年老いた女性たちから情報を集めました。 私は、日本の弁護士が彼女らに聞き取りをしたとき、私は祖母たちの物語を通訳するのを手伝いました。

 彼女らが暮らしているところから駐屯所の兵舎まで強制的に連れ去られたとき、彼女らの多くは、12才から16才であったと語りました。彼女らが誘拐されたまさにその日から、女性各々に10人から15人の兵士たちが行列をつくり、性的に彼女らを使用しました。こうして、彼女らは、繰り返し、数え切れない日々を同様な取り扱いを受け苦しみました。

 彼女らが1990年代初期の間にマスメディアに紹介され名のり出たとき、家族たちが、彼女たちをどのように拒絶したかについて、私たちに語りました。それは、性的暴行を受けた被害者たちが、社会的な不名誉の烙印に苦しんだことを示していました。
 彼女らが名のり出た時から、ほぼ20年が経ちました。しかし、この「ロラたち」はまだ正義を回復していません。

2)最高裁がフィリピン大学法学部教授たちを脅かす

 2010年11月23日は、日本兵たちが中央ルソン、パンパンガ州マパニケ村の彼女たちの家々を略奪し、『従軍慰安婦』として使うために「赤い家」に彼女らを連行した時から、66年になります。つい最近になって(2010年7月)、フィリピン最高裁判所は、「日本政府からの補償を求める彼女らの要求をフィリピン政府が支持すべきだ」という訴えを棄却しました。

 更に悪いことには、この判決文を出すのに、国際法的な法学者たちの論文を不正使用していながら更に、この不正使用を暴露したフィリピン大学の法学者たちを処分すると脅しているのです。

 それは、私たちフェミニストを憤慨させます。わが祖国の最高の裁判所がフィリピン大学法学部の教授たちを脅かしていることに、私たちフェミニストは激しく怒ります。教授たちは、性的な奴隷制度の女性犠牲者たちに代わって、真実のために声をあげただけなのです。

 最高裁判所は、性的な奴隷制度の犠牲者に正義を与えないことによって、その家父長的な姿を見せています。最高裁は「悪意のある意図の不存在」という理由で、判決を書いた側の論文盗用を正当化し、異議を唱える最高裁判事コンチータ・カルピオ・モラレスが「教授たちに対し、法的強制制裁をすべきだ。」と述べています。

 私は学界にこの重大な不正行為に抗議するよう要請します。そして、それは知的な不正の危険な先例を作ることになります。
 フィリピン大学法学部で議論されたように、私は他の女性グループに真実、理由と正義のために抗議行動をするよう呼びかけています。
 最後に、私は政府の行政機関、司法機関の組織ごとに、最高裁がどこで間違っているのかを取り上げ、性的奴隷制度の被害者の女性たちへの正義が守られるよう呼びかけます。

 アキーノ大統領は、第18回目のAPEC 経済指導者会議に出席するため日本を訪問します。
 われわれは、彼が断固として日本政府の代表者に「慰安婦」問題の解決を要求するよう期待します。

 ジーン・エンリケ: アジア・太平洋-強制連行に対する(CAT-AP)女性連合事務局長,ワールドマーチ全国事務局長 ケソン市教員住宅地区マギンハワ通り116

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