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「死者は区別しないで追悼するのが日本の伝統?」 [靖国、愛国心、教育、天皇制]

死者は区別しないで追悼するのが日本の伝統?」
----靖国神社は死者を区別して祀っている――――

「笑って行きます」

「日本人の国民感情として、なくなるとすべて仏様になる。A級戦犯はすでに死刑という現世で刑罰を受けている。・・・死者に対してそれほど選別をしなければならないのか」(2001年7月12日朝日新聞)
A級戦犯を靖国神社に合祀したことを小泉がこのように言っていました。
「A級戦犯は犯罪者かもしれないが死んでしまえばみな神として祭って追悼するのが日本古来の伝統である。」
A級戦犯を合祀していることの説明としてこのように言いました。

しかし事実が違っています。
靖国神社は死者を明らかに区別して祭っています。天皇のために死んだ軍人・軍属だけを靖国神社に祭っています。明治憲法は天皇主権だから、国家のためとは天皇のためです。決して国民のためではありません。
西郷隆盛は靖国神社に入っていません。なぜなら西南の役で、天皇の政府に歯向かったからです。靖国神社の合祀基準は明確です。天皇のために戦って死んだ者、戦争で死んだ者だけが祭られます。坂本竜馬、武市半平太、榎本武揚は入っていますが、白虎隊は入っていません。

だから小泉が言っているのは初歩的な間違いです。死者ははっきりと区別されています。

日本の伝統とは何のことでしょうか。
確か北条時宗は元寇との戦いで敵である蒙古兵も含めて祀りました。
日本の中世・近世には、外国軍との戦争においても敵味方双方の戦死者の慰霊をおこなう「怨親平等」の弔いがありました。
靖国神社は、このようなやり方とは明らかにちがうやり方をしています。

「怨親平等」の弔い
北条時宗の元寇後、円覚寺建立  文永・弘安の役での敵味方双方の戦死者の慰霊
島津義弘 朝鮮出兵後、高野山奥の院・敵味方供養塔の建立
平重盛の紫金山弦楽寺、藤沢清浄光寺の敵味方供養塔、
足利尊氏の霊亀山天龍寺、
足利尊氏・直義兄弟の太平山安国寺、
北条氏時の玉縄首塚


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コメント 2

otsubone

初めまして。
検索してこのブログを発見!読ませていただきました。
靖国について自分が余りに無知だった気がします。勉強になりました。
また寄らせていただきます!
ではでは。
http://r-bl.com/?na
by otsubone (2005-12-20 12:19) 

kumahide

コメントありがとうございました。
何かあればお教えください。
by kumahide (2005-12-21 11:30) 

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