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「あんにょん・サヨナラ」上映会 [映画・演劇の感想]

「あんにょん・サヨナラ」上映会
『 さらば戦争!映画祭――人間が始めたものは人間がやめればいい―』

11月20日(日)虎ノ門・発明会館で「さらば戦争!映画祭」実行委員会主催の「あんにょん・サヨナラ」上映会があり参加した。監督は、金兌鎰(キム・テイル)さんであり、共同監督として加藤久美子さんが名を連ねている。
神戸市役所職員だった一人の日本人とともに、戦後補償問題が現代日本人と韓国人の関係にどのような影響を与えているかをたどり、日本人がこの人と一緒に考えていく構成になっている。たぶん、意図的にこのような構成にしたのだろうと思う。
作者はあるいは作者集団は、現代日本人のこの問題における認識状況をよく把握していて、その基盤の上で新たな批判の提示と構築を試みている。そのことに共感と好感を持つ。
靖国神社に勝手に祀られた韓国遺族の気持ちを率直に描き出し、それだけではなく日本の支援者との交流のなかに、現在と未来の日本人と韓国人の、あるいはアジアの人々とのあるべき姿、関係を映画は明確に提示している。「リベラル」が年々追い詰められつつある日本の人々の現状をも考慮に入れた上で、現代において批判を構築しようとする意図をはっきりと感じる。
これもドキュメンタリーの一つなのだろうが、事実を一つ一つたどりながら、またいろんな立場の人の発言をたどりながら、実証主義的な事実の羅列に決して終わらないで、映画をつくる者の明確な意図、主張をしっかりと述べるものとなっており、観る側が心情をそのまま重ねるものになっている。監督か脚本家かよく知らないが、その手腕に感心した。
今後、上映会が各地で行われるだろうから、ぜひ観ることを勧める。なお、12月11日、午後2時から、三鷹「たべもの村」(℡:0422-49-4789)で上映があり、上映後懇親会もある。


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