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フィリピン戦時性暴力被害者団体 マラヤロラズからロラ・リタ代表の訴え [フィリピン元「慰安婦」]

フィリピン戦時性暴力被害者団体 マラヤロラズからロラ・リタ代表の訴え

マパニケの被害からすでに60年がたちましたが、わたしたちはできごとを決して忘れることはできません。日本兵によって1944年11月23日のわたしたちの受難に対する記憶は決して消え去るものではないのです。あの戦争は多くのわたしたち同胞、国民を犠牲にしました。受難に対する記憶は、犠牲を強いた日本政府を告発し闘う原動力であり、わたしたちマラヤロラズの共通の気持ちです。

わたしたちは要求しています。
日本政府は、当時行った加害の事実一つ一つを認知すべきです。わたしたちの身の上におきた不幸が忘れ去られ、マパニケの被害が歴史から消し去られることに耐えられません。
日本政府は加害事実を認知した上で、被害者一人ひとりに誠実に謝罪すべきです。公式に謝罪すべきです。そのことを通じてはじめて、わたしたちの正義が回復されるのです。

戦時中の殺掠とレイプは単に偶然のできごとではありません。ここからわたしたちのすべての苦しみが発しています。生きるつらさ、生計を立てること、つらい少女時代、これらすべてに対してそのまま影響を与えてきました。

2000年12月「女性国際戦犯法廷」は、日本政府の加害事実を認定し日本政府の責任を明確にした判決を出しました。判決は日本政府が果たすべき責任と課題を明確に指し示しています。しかし、日本政府は今に至るまで何の責任も果たしていません。わたしたちの正義の回復はいまだ実現していません。
そしてもう一つ、皆さんに訴えたいことがあります。それは「アジア女性基金」です。これは日本の民間の寄付を基にし、一部日本政府も基金を出していますが、わたしたちは「アジア女性基金」では決して解決しないと考えています。というのは「アジア女性基金」日本政府の法的責任を認めていないからです。認めないことを前提にしたあくまで道義的な基金だからです。したがってわたしたちはその受け取りを拒否し続けています。

日本政府は直接わたしたち被害者に対して正式に謝罪し、法律を通して補償すべきです。そのことがなされない限り、またマパニケの女たちの被害をまたどこかで引き起こすでありましょう。世界中の女たちがわたしたちと同じ運命をたどることになります。つまり戦争がまた繰り返されることになります。わたしたちの被害事実を公的に明らかにし、公的に謝罪することは、平和な、人権侵害を許さない未来の保障でもあるのです。
わたしたちの仲間はますます高齢化がすすみ、病気がちになっています。すでに多くのものが亡くなりました。わたしたちロラの多くは自分たちだけで自活できない状況にあります。ロラのなかには被害がもとで戦後ずっと独身を通してきた者も多くいます。彼女らは頼るべき家族がおらず遠い親戚の世話になり生活させてもらっています。わたしたちが生きていくうえでの衣料や生活の支援も大切なことなのです。
できれば皆さんにそのことも理解いただき心からの応援をお願いしたいのです。マパニケの女たちの被害という歴史の事実が消し去られ、忘れ去られることに耐えることができません。

いつも支援してくださる皆さんには本当に感謝しています。わたしたちを日本へ招聘し、証言の機会をつくってくださった皆さん、大変ありがとうございます。皆さんはわたしたちの真の友人です。
皆さんだけではなくフィリピン国内でも、他の外国の支援者たちもわたしたちのために闘ってくださっています。それをぜひ一つの正義を回復する目的のために有効に助け合って支援を続けていただければ幸いです。
ですからあえて皆さんに申しあげたいと思います。ここにいらっしゃる皆さん、ぜひわたしたちが希望の持てる、そして力づけられるような社会を、未来をつくっていただけるように期待しています。わたしたちの正義が回復されますよう皆さんの支援、献身を期待しています。


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