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「南京大虐殺」資料が世界記憶遺産に [世界の動き]

「南京大虐殺」資料が世界記憶遺産に
登録されたことを真摯に受け止めるべきです

 
 10月9日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は重要な歴史文書などを認定する世界記憶遺産に、中国が申請した旧日本軍による「南京大虐殺」に関する資料を登録したと発表しました。
 選考基準は真正性と世界的重要性の有無で、今まで「アンネの日記」やフランスの「人権宣言」など348件になるといいます。今回の登録では「シベリア抑留」(引き揚げ記録「無鶴への生還」)、等も採択されました。これで日本では「山本作兵衛炭鉱記録画」など、計5件となるようです。これらの決定に対し「シベリア抑留」などは歓迎するが、「南京大虐殺」については日中間で見解の相違、完全性や真正性で問題ありとして中国政府に抗議し、ユネスコに対しても政治利用されることがないようにと外務省の河村泰久外務報道官は改善を求めたと、報道されています。(10月10日 毎日新聞)
 「シベリア抑留」の被害体験は歓迎するが、「南京大虐殺」の加害事実については争うという態度です。

 これに先立ち、10月2日、菅官房長官は、「日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調しようとする」と不満を述べていましたが、ついに10月13日には記者会見で、ユネスコに拠出金停止・削減などの対抗措置を検討し、事前に協議できない現状の登録制度の見直しを働きかける方針を固めたといいます。(10月14日 朝日新聞)

 これに対し、中国の華春莹副報道局長は、「公然の威嚇」であり、「国際社会は南京大虐殺が日本の軍国主義によって引き起こされた歴史的事実だと認識」「拠出金を停止しても、歴史の汚点を消し去ることはできない」と述べています。安倍政権の歴史認識に疑いを持っているからこその強調であることを理解すべきです。

 原爆ドームやアウシュビッツの世界遺産登録に反発し、アメリカやドイツが同様に「金は出さない」と表明したら、世界はどう思うでしょうか。今回の件は安倍政権が世界的に見ても歴史的に見ても、世界の歴史認識から大きくはずれた典型的な右翼政権になったことを国際社会に宣言したに等しい行為です。日本政府は公開していない大量の「南京大虐殺」の資料を一貫してかくして来ました。今こそ、それを公開し、事実に向き合うことを求めます。


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