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安倍首相の岸コンプレックス [現代日本の世相]

安倍首相の岸コンプレックス

 4月29日の米議会での安倍演説で驚かされたのは、冒頭で祖父である岸信介の名前をあげ、「民主主義の原則と理想を確信していた」元首相と紹介したことだ。あらためて、安倍首相の本心がどこにあるかを確信させられた瞬間でもあった。
 安倍首相を突き動かしているのは、もっぱら岸信介へのコンプレックスである。父親の安倍晋太郎の名前など出ない。もっぱら、岸信介である。異常なくらいだ。結局それは、安倍首相の歴史観・国家間と結びついている。
 岸信介は、軍部と結びついた革新官僚のトップであり、満州国をつくった実務者である。東條内閣の一員として大東亜戦争を指導した責任者である。戦後、GHQは岸を極東裁判にかけ、戦争犯罪人、A級戦犯の一人として巣鴨プリズンに3年間放り込んだ。
 岸信介を尊敬する安倍首相は、満州国建設を中国侵略と思っておらず、大東亜戦争を「尊い戦争」と考えている。しかも大切な祖父を危うく戦犯で絞首刑にしようとした極東裁判なんか、間違っていると確信している。
 その岸を「民主主義の原則と理想」を尊重した日本の首相と、安倍首相は米議会演説で紹介したのである。きわめて理解しがたいのであるが、彼の語る「民主主義の原則と理想」は、侵略戦争を否定し、極東裁判を否認する立場と矛盾しない。

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