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マッチポンプというのだろうか? [現代日本の世相]

マッチポンプというのだろうか?

 安倍首相は、11月9日~17日にかけて、北京、ミャンマー、オーストラリアで開催されたAPEC首脳会議,ASEAN関連首脳会議及びG20首脳会合に参加した。
 この一連の訪問のなかで、何とか形だけではあったものの日中首脳会談はできた。しかし、日韓首脳会談は調整がつかず、できなかった。

 ただ、安倍首相と朴大統領は、会議のあいまに短い会話を交わした。
 11月21日の日経新聞は、「ミャンマーで朴は「韓中日の首脳会談を希望する」と踏み込んだ発言をし、慰安婦問題へのこだわりを安倍に直接伝えた」。他方、「安倍は嫌韓感情が高まる日本の厳しい事情を朴に語った」と報じている。
 また、朴大統領は安倍首相に慰安婦問題の解決を直接伝えたことをもって、達成感のにじむ満足げな表情をし、韓国政府筋は「慰安婦問題の前進は首脳合意だ」と意気込んだ一方で、日本外務省幹部は、「三カ国会談は歴史や領土を議題としない枠組みだ」と予防線を張った、とも報じている。

 いずれにせよ、「慰安婦」問題での対立こそ日韓首脳会談が開催できない最大の要因であることは間違いない。あらためて確認したことになる。であれば、首脳会談が開催されるにはいまだ道は遠いということのようだ。

 その安倍・朴会話のなかで「安倍は嫌韓感情が高まる日本の厳しい事情を朴に語った」という報道を見て、あきれてしまった。

 嫌韓感情を煽ってきたのは、安倍政権そのものだ。
 97年2月に「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(2004年2月に「若手」を削除する名称変更)を結成した時から、一貫して「慰安婦」は強制連行ではないから軍・政府に責任はないと歴史をねじまげてきたのは安倍自身である。最近は、権力にすり寄ってくるメディアやネットを通じて、さらに一大キャンペーンを行い、嫌韓感情を煽ってきたのであって、責任は安倍と彼の復古主義にある。

 こういうのをマッチポンプというのだろうか?
 マッチで火をつけてまわって、そのあとポンプで消す、あるいは消すポーズをする。
 よく堂々とこのような発言ができるものだと思う。平気でこのような発言ができる人物だということ、彼の精神構造にあらためて驚いている。
 「安倍の二枚舌」と言ってきたが、そんな批判ではまだ言い足りない気持ちになる。(文責:林信治)

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