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中央ルソン、今年のメーデー [フィリピン労働運動]

 遅れてしまいましたが、今年のメーデーとその時期の活動についてアンバ・バーラから報告が届きました。
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 中央ルソンの今年のメーデー活動の報告

1)中央ルソン、今年のメーデー
 今年のメーデー、5月1日における私たちの活動は、屋外での行動でした。アロヨ大統領は5月3日を、5月1日の休日に代わるものと宣言しました。理由は5月1日を休日としなかったからです。労働者にメーデーを祝わせないためのやり方、労働者の団結を妨害しようとする行為だと思います。

 しかしながら、メーデーは例年通り開催されました。活動は全国的に調整されています。中央ルソンは、3つの主要地域で集会とデモがありました。

2)クラーク地区
 クラーク経済区のあるアンへレス市で初めてメーデー行動を行いました。これまでは隣のサンフェルナンド市でメーデーを開催していたのです。集会にはクラーク経済区の労働者を中心に、1,000人の労働者の参加がありました。スマートシーツ労働組合、コンクエスト労働組合などからの参加者です。
 
3)スービック地区
 スービックでは、韓進社の労働者はメーデー行動に、従来通りの活動をしました。彼らのキャンペーンの一つは、会社における労働安全と労働衛生問題です。これに加えて、彼らは団体登録をしています。この問題も現在争っています。労働雇用省は登録認定しているにもかかわらず、会社は労働者団体登録に異議を唱えているからです。

 ご存じの通り、クラーク経済区、スービック経済区は、それぞれ米軍の空軍基地、海軍基地のあったところです。これを経済区に転換し、外国から工場を誘致しました。日本、韓国、台湾、香港、中東などから進出してきています。労働者数は増え続けています。しかし、労働組合のある企業はまだまだ少数で、労働者はみずからの権利と生活の改善のため、労働組合結成を望んでいます。しかし、なかなか成功裏に結成するにまで至りません。
 特に最近は契約労働者が急増しています。彼らは5か月ごとに契約更新されるため、労働組合結成どころではありません。そのことは正社員の地位がより不安定になり、賃金が切り下げられる結果をもたらしています。

4)バタアン地区
 ここバタアンでは、わたしたちはバタアン経済区内でメーデーを祝いました。労働者たちのためのフォーラムを行い、同時に大量の宣伝文書を配布しました。異なる工場から数百の労働者が参加しました。

 バタアン地区で行っているキャンペーンの一つは、サンバレス州の反採掘キャンペーンです。私たちは、去る5月5日に大きな集会とデモを行い。バタアンからも150人が集会に参加しました。

 日系企業・ミツミ電機バタアンにて、労働協約改定の一時停止(=モラトリアム)を宣言して、すでに5年近くが経過していることを、あなた方に伝えたいと思います。経営者によれば、金融危機による損失を懸念しているからだそうです。労働協約には賃金をはじめ、労働時間、福利厚生、手当などあらゆる労働条件が規定されています。すべての労働条件の改善や改訂が、ストップしています。
 
 経営者の都合で、その時その時の理由は異なりますが、今回は「世界的な経済危機」が理由だそうですが、労働協約改定を一方的に延期してしまうのです。もちろん不当なことです。しかし、フィリピンでは不当なことがいっぱいあるのです。

 とりいそぎ以上、報告します。




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