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普天間 「県内移設へ舵を切ったか、民主党!」 [沖縄、基地反対]

 沖縄・普天間基地の移設は、いよいよ緊迫した情勢となっている。3月までに内閣案を決め、米国と交渉し5月決着としている。
 当初、「国外、最低でも県外」と公約した鳩山政権がんばれ!と言ってきたが、どうも民主党の方向転換がチラチラみえてきた。

 このような現時点の緊迫した情勢とその中での沖縄とわたしたちの運動と方向について、3月20日World Peace Nowの集会に参加されたヘリ基地反対協・安次富浩さんが報告された。
 緊迫した情勢を生き生きと描き出しておられたように受け取った。その評価は、私たちがどのような行動をしていくべきかにそのままつながっている。重要な内容だと思うので書き記した。 

 ただし、下記の内容は筆者が理解しまとめたものであって、誤解も遺漏もあるだろう。それらもふくめ責任は筆者にある。(文責:吉)

1)県内移設へ舵を切ったか、民主党

 国民新党・下地議員を使って反応を測っている
 国民新党・下地幹郎議員(沖縄1区選出)は「県内移設」を公然と打ち出している。「キャンプ・シュワブ陸上案」は、平野官房長官の依頼で、北澤防衛相の了解も得て、国民新党の案として出した案である。「嘉手納統合案」も出してくるかもしれない。
 下地議員はそもそも「嘉手納統合案を封印」し「県内移設はノー」といって立候補した。ところが、先日のTV 収録時には、「県内移設反対とは言っていない」と居直った。
 4月25日に10万人規模の県民大会を準備しているが、下地議員はすでに出席しないと表明している。
 今沖縄で下地議員の裏切りに批判と非難が集中しており、「国賊」あるいは「県賊」と呼ばれている。

 仲井真知事も反応を測っている
 仲井間知事と北澤防衛相は秘密会談をした。その時の案として、勝連沖と徳之島案をリークした。意図的に情報をリークしつつ、反応を測っている。最終的には、「県内移設」へと押し込もうとしている一連の動きなのではないか。

 キャンプ・シュワブ陸上案
 民主党が「県内移設」に舵を切るのはほぼ間違いないとすれば、その時、キャンプ・シュワブ陸上案は確かに有力である。その理由は、北澤防衛相も言うとおり、基地内なので反対運動はできない、兵舎などすでに建設中である、環境アセスメントもすでに部分的に行っているので時間短縮になろう。ただ、かつて米軍は、演習場の近くに滑走路を造るのはNG と言って断った。
 案として仮に有力であるとしても、まずそのまま示すとは考えにくい。「複数案」といっているので、いくつかの案と絡めて提示するということだろう。

 3月23日主要閣僚会議に注目
 共同通信によれば、3月23日主要閣僚、鳩山首相、平野官房長官、北澤防衛相、前原国土交通相が会議を予定している。ここで「県内移設」を固めるのではないか。そのやり方として、「県内移設」を提案し、「平野と北澤が辞任する」という筋書きも見えてくる。混乱の中で強行突破する。

2)どのように反対するか
 「県内移設」を主張する議員は、沖縄では少数である。孤立を明確なものにしさらに迫っていかなければならない。

 沖縄県議会は2月24日、下地議員に近い県会議員3名退席ののち全会一致で「国外、県外移設」を決議した。沖縄の自民党も公明党も国民新党も決議に賛成した。
 仲井真知事の態度がはっきりしないところがある。4月25日の県民大会に参加するようにさせ、知事を取り込むこと、「県内移設」拒否の態度を表明させなければならない。
 名護市民は、陸上も沖合にも反対している。
 特に陸上案に対しては、沖合案に賛成した人も反対している。その理由は、陸上案だと、普天間がそのまま来るから、騒音・危険・モラルの悪い兵士がそっくりそのまま来ることになる。また基地のなかに建設なので、「利権、うまみ」がない、ことも考えられる。
 
 勝連沖案(ホワイトビーチ案)の対象であるうるま市議会も反対決議をあげている。抵抗はうるま市でも強まっていくだろう。

3)あらためて米軍と米軍基地へ反対を!
 こういう時期に、米軍は必ず事故を起こす。3月17日女性兵士が酔っぱらって事故を起こし基地内に逃げた。県警が身柄を拘束することが大切。他方、兵士らは基地内に逃げればいいと考えている。救急車を呼ぶことはないし、病院に運ぶことも決してない。これまで誰一人、事故の現場検証に立ち会った兵士はいない。米軍兵士は、「逃げ得」と教わっている。ふつうの人間なら、人命救助に努めるだろう。しかし、米軍兵士はそうではない。100%逃げる。
 キャンプ・シュワブゲート前で毎週金曜日朝1時間、アピール活動をしている。「名護市民は陸上も海上もヘリ基地はいりません」、「良き隣人とは逃げ足の速い兵士たちですか」と訴えている。

4)日本のジャーナリズムがだらしない
 日本のジャーナリズムはまったくだらしない。呆れるくらいだ。彼らのやっているのは、政府発表や米政府・米軍発表を伝えるだけである。だらしないというより、むしろ腐敗している。自分の意思で尻尾を振っている。
 米軍兵士の起こす事件に対する追及もまったくしない。それから、最近の「外務省で密約文書を紛失した」「意図的な紛失、都合が悪い文書を捨てた」なども、許しがたい事件、政権を揺るがすような問題に他ならない。しかし日本のジャーナリズムはまったく追及しない。その意思がない。
 辺野古にも海外から取材に来る。その時、「日本のジャーナリズムにジャーナリズム精神があると思いますか?」と逆に質問している。彼らはみな、苦笑いしてしまう。

5)鳩山政権とどう向き合っていくべきか
 
 いくつかの案がリークされているが「反応」をみているのであって、「県内移設」へと舵を切ってくるのはほぼ間違いないだろう。
 私たちは鳩山政権に対し、「県内移設反対で迎え撃つ」ことを考えなければならない。

 「複数案」とかリークとかは、沖縄県民の民意、その憤激をおそれているからでもある。民主党沖縄県連の議員は表情がこわばってきつつある。彼らを追及して回らなければならない。
 「民主党が県内移設に舵を切れば、重大な裏切りである」ことを今から訴えていく。大衆的に糾弾しなければならないし、ひとりひとりの議員にどうするか迫っていかなければならない。

 沖縄タイムズや琉球新報の投書に民主党批判が載りはじめている。どういう展開になるのか、あらかじめすべてわかっているわけではないけれど、あきらめない運動をどうつくっていくかが重要だ。
 小沢幹事長をどう評価するか?言葉の上では「県内移設はダメ」といっている。あるいは「県内移設に舵を切ると参議院選挙に負ける」といっている。逆に言うと、小沢幹事長は参議院選挙の結果次第では、どう舵を切るのかわからないということでもある。集団自衛権の行使で米国政府と取引していく可能性も生じてくる。「県内移設に反対している」が、「期待する」というより、選挙も意識させるわたしたちの運動をどうつくっていくかであろう。

 5月までに「移設案」が決まらない可能性もある。逆に言うと、5月までに決着するとすれば「現行案」しかないだろう。参議院選挙では「現行案」で決着することはできそうにない。であればそのあとの、閣僚辞任、内閣改造とあわせて強行してくることは予想される。

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