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フィリピンレイプ事件、判決が出る。被告米兵有罪。 [米兵によるレイプ事件、犯罪]

ニコールさんに正義を!
フィリピン民衆の主権を侵害するな!
スミス被告はフィリピン側に収監させよ!
三名の即日沖縄帰還は不当であり抗議する!

12月4日、フィリピン・マカティ市裁判所・ポソン裁判長は、スービックレイプ事件に対して下記の判決を下しました。
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被告ダニエル・スミス米海兵隊員 有罪、40年の禁固刑。
賠償金5万ペソ、及び慰謝料5万ペソを被害者に支払うこと。
他の3名の米軍兵士シルクウッド、デュプランティス、カーペンティエル 無罪。
なお判決後、原告代理人のウルスア弁護士は、「有罪被告のフィリピン側へ収監すること」、「無罪の決定は最終審で行うべきもの」の2点を裁判所に申し入れしました。
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<12月4日、判決前の集会>

まず第一に、判決は、被告ダニエル・スミスを有罪とする内容です。すなわち、「合意に基づくセックスであり、レイプではない」とした被告たち及び米軍主張を完全に退け、明白にレイプであると認めました。
この裁判はフィリピンでの犯罪米兵を初めて訴えた裁判であり、そのこと自体大変大きな意義を持っています。これまでフィリピンで米軍兵士によりレイプ事件が数多く発生していたにもかかわらず、ことごとくが泣き寝入りさせられ、公式に告発されることはありませんでした。人権無視、女性蔑視に対して公然と裁判で告発した被害者・ニコールさんとこれを支えたTFSRをはじめとするフィリピンの民主団体、女性団体の先進的な闘いが、裁判でレイプと認めさせたのです。
そればかりでなく、裁判の過程でマスメディアなどを通じて卑劣な反ニコール・キャンペーンが行われ、被害者を社会的に押しつぶそうと米軍・フィリピン政府が一体となって圧力をかけ続けましたが、ニコールさんやTFSRに結集する人たちがこれに屈せず、断固として告発し続けました。
これらの闘いが有罪判決を勝ちとった最大の要因です。その意義は大変大きいと考えます。

第二に、にもかかわらず、判決は3名の米軍兵士を無罪としました。また賠償金5万ペソ、及び懲罰的損害補償金5万ペソは、正当な額ではありません。そのようないくつかの問題点もあります。
3名の米軍兵士シルクウッド、デュプランティス、カーペンティエルは、判決の出たその日、法廷を出てから三時間後にはフィリピンからC-12軍用輸送機で出国し、フィリピン法の及ばない沖縄キャンプ・ハンセンへ移動しました。一審しか終わっていないにもかかわらず、三名を即日沖縄帰還させたことは不当です。

第三に、米軍はすでに控訴しました。これも不当です。
判決後法廷で、有罪被告ダニエル・スミスを米大使館かフィリピン側のいずれが収監するか争われ、この日はフィリピン・マカティ市裁判所拘置所に収監されました。フィリピン・ゴンザレス法相は、スミス被告の身柄について、「比米両国政府の話し合によって米大使館に引き渡す」などと以前から放言しており、現地ではすでにこれを批判する声が上がり、司法省への抗議デモも行われています。判決によって、すべてが解決されたわけではなく、スミス被告のフィリピン監獄への収監など、この先どのようになるか、未だ予断を許しません。
また、VFA協定とレイプ事件の原因である米軍は、現在もなお存在しており、第二、第三のニコールさんが出てくる状況は変わってはいません。

裁判をとりかこむこれらの状況は、被害者ニコールさんとTFSRに結集する人たちにとっては、今後も継続した告発と闘いが必要であることを意味していますし、彼女たちはすでに勇気をもって行動を始めています。


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