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アキノ新大統領は、マパニケ犠牲者の立場を支持すべきだ [フィリピン元「慰安婦」]

 フィリピン パンパンガ州マパニケの日本軍による性暴力被害者団体、マラヤロラズが、六年まえに比最高裁判所に被害の救済を訴えた請求が棄却されました。
 マラヤロラズは、7月19日にフィリピン最高裁を訪れ、再度、動議と追加請求を行いました。紫色の衣装です。
 20日に記者会見をしたようです。おそろいの黄色の衣装です。
 下記の声明は、女性団体カイサカが、最高裁棄却にもかかわらず、アキノ新大統領に、被害者たちの要求を支持するように訴えています。以下を参照ください。
 マパニケは、1944年11月旧日本軍によって村民が虐殺された村の名前です。男たちは虐殺され、女たちはレイプされました。マラヤロラズはその被害者を中心とする団体です。

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カイサカ記者声明2010年7月20日

 アキノ新大統領は、マパニケ犠牲者の立場を支持すべきだ
 たとえ最高裁が判決文をどこかからか剽窃したとしても

20100719 最高裁へのfiling.JPG
<2010年7月19日、被害者団体マラヤロラズによる最高裁への請願行動>

 私たちは、5年間にわたるマラヤロラズ(元フィリピン慰安婦団体の一つ)の訴状を最高裁が棄却決定したことに失望しました。最高裁の棄却決定は、荘重な裁量権濫用と等しく、賠償のための犠牲者の請求支持を拒否するアロヨ政府のその当時の政策が有効と宣言するものです。これはフィリピン政府にとって、「別の政府(日本政府)による犯罪に対して市民を保護しない」とまさしく言っているようなものです。

 しかし、判決文の多くの箇所が、おばあさんたち(ロラ)たちに対して使われてきた「評判のいい」文書からのコピーからなるという弁護人の調査によって、わたしたちは二重の失望に包まれました。 ロラたちの事件は、戦争中に被った恐るべき暴力の集中的表現であって、正義と国際関係上での大問題です。それとともに国家主権や国家の尊厳に大きく影響する問題であって、まじめで慎重な、かつ誠実な検討に値する問題なのです。

20100720 マラヤロラズ代表Lola Lita 声明を読み上げる.JPG
<2010年7月20日、記者会見で声明を読み上げるマラヤロラズ・リタ代表>

 しかし、最高裁判所と著名な法律家たちが当惑しながら議論を続けこれが延々と長引きました。そのあいだにマパニケ犠牲者は、亡くなりつつあります。 陳情を提出した被害女性たちは、当初90名でしたが今では53名になってしまいました。

 レイプや性奴隷、女性に対する他の性的虐待、拷問、市民の大量殺人、略奪などを含む、戦争犯罪の責任が日本政府のあることを認めさせるという要求以前に、国民の利益を代表すると主張する政府は最高裁判所決定を待つ必要はないと、カイサカ(KAISA KA)は確信しています。
 就任演説で、人民こそが主人公であると言った新しい大統領は、ロラたちの上告に注意を向けるべきなのです。

 6つの異なる国民会議と議会が、「従軍慰安婦システム」に対する責任を認めるように日本政府に申し入れました。アキノ新大統領が、第二次世界大戦中のレイプの被害者、従軍慰安婦、殺された父や兄たちの被害に対して、日本政府に認めさせ公式に賠償させる初めての大統領となるならば、性奴隷とレイプの支持者として世界の尊敬を集めることができるでしょう。

2010100720 Malaya lolas記者会見.JPG
(2010年7月20日、記者会見場でに集まったマラヤロラズのメンバー>

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