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チョムスキー 「米支配階級は悪質な階級闘争を繰り広げている!」 [世界の動き]


 フィリピンの友人がFacebokで、ノーム・チョムスキーのインタビューを紹介してくれた。2021年6月10日のYouTube番組「Weekends」で流れているそうだ。インタビューは今年初めというが、内容からしてバイデン政権になってからと思われる。

 これまでの米政権や、バイデン政権にたいするチョムスキーの評価を述べているところが興味深い。とくに民主党左派がオバマに「騙され」、「家に帰り閉じこもった」のが大きな間違いだった、今後、どういった内容、方向において運動を継続していくべきか、バイデン政権に対しては街頭に出て運動を広げて、政権と民主党に圧力を加え続けることが大切だと、語っているところ、あるいはトランプがなぜ7,400万票もあつめたのか? 彼に投票したのはどんな人々であったのかについて書いているところなどが、興味深い。
 
 現在アメリカ政治の対立の内容、方向を適確にズケッチしている。

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 「米支配階級は常に悪質な階級闘争を繰り広げている!」
インタビュー :ノーム・チョムスキー 2021年6月10日YouTube番組「Weekends」

2018年、ブラジルで記者会見を行う米のノーム・チョムスキー(Heuler Andrey  AFP via Getty Images).jpg
<2018年、ブラジルで記者会見を行う米のノーム・チョムスキー(Heuler Andrey AFP via Getty Images)>
 
 1967年、ノーム・チョムスキーは、ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックスに米国外交政策の「象牙の塔」を批判するエッセイを公表し、ベトナム戦争批判の第一人者として登場した。多くの学者が大量虐殺を合理化する中、チョムスキーは「真実を語り、嘘を暴くことは知識人の責任である」というシンプルな原則を守った。

 画期的な言語学者であるチョムスキーは、現代の他のどの知識人よりも、この原則を守ってきた。チョムスキーは、新自由主義の恐怖、無限戦争の不正、企業メディアのプロパガンダなどを、文章で暴露し批判をし続け、ニクソン大統領の「敵リスト」やCIAの監視対象にもなった人物。チョムスキーの思想に影響を受けた多くの人々と運動があり、92歳になった今も彼は、反資本主義運動の重要な代弁者であり続けている。

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 アナ・カスパリアン(Ana Kasparian)ナンド・ビラ(Nando Vila)は、今年初めにジャコビンのYouTube番組「ウィークエンドWeekends」でチョムスキーにインタビューしました。その中でチョムスキーは、「歴史とは絶え間ない闘いのプロセスであり、国民皆保険制度、気候変動対策、非核化を実現するために必要な労働者階級の政治は、必ず実現できる。もっとも私たちがそのために闘う意思があれば、だが。」と私たちに語ってくれました。

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インタビュー:

アナ・カスパリアン: まずは大きな疑問から始めましょう。なぜ議会は、国民の圧倒的な支持を得ている政策を実現しないと、アメリカ国民に言い続けるのでしょうか?

ノーム・チョムスキー: そうですね、議員がどこを向いているかですね。 一つのポイントは、「資金はどこから来るのか? 誰が議員・議会に資金を提供しているのか?」です。実は、資金問題と政治を扱う第一人者であるトーマス・ファーガソン氏による、非常に優れた慎重な研究があります。ファーガソンと彼の同僚は、単純な質問を調査しました。「選挙資金と議会への当選率には、長年にわたってどのような相関関係があるのか?」。 その相関関係は、ほぼ直線的です。「直線的な相関関係」は、社会科学の分野ではほとんど見られません、資金が多ければ多いほど当選率が高くなるという、密接な相関関係が存在するのです。

 実際、議会議員が当選すると、次に何が起こるかは、誰もが知っています。就任した初日から、次の選挙のために寄付者候補に電話をかけ始めます。その間に、企業ロビイストの大群が彼らのオフィスを訪れます。当選議員のスタッフは若い子が多く、大量のロビイストが押し寄せるその資源量、富、権力に完全に圧倒されてしまいます。その中から立法案が出てきて、代表者は後にそれに署名し、寄付者との電話を切ることができるときには、たまにそれを見ることもあるかもしれません。ここからどのようなシステムが生まれてくるのでしょうか?

 最近のある研究によると、人口の約90%の人は、「収入と代表者の決定には基本的に相関関係がない」、つまり根本的に代表者を持っていないということがわかりました。これは、マーティン・ギレンスやベンジャミン・ペイジなどが以前に行った研究でも同様の結果が得られており、労働者階級と中産階級のほとんどが基本的に代表されていないという全体像が明らかになっています。

 議会の代表者の決定には、非常に集中した選挙資金やその他の経済的圧力が反映されています。つまり、もしあなたが議会の代表者で、近いうちに議員を辞めるとしたら、どこに行くのでしょうか? トラックの運転手になりますか? 秘書になりますか?

 どこに行くのでしょうか、その理由はわかっているはずです。選挙資金や経済的圧力の意向に従っておれば、楽な未来が待っているのです。

 人口の大多数が代表されないばかりか、代表権が大量に奪われるのを確実にする装置はたくさんあります。1980年頃に新自由主義が始まって以来、労働者階級と中産階級からの「富の移転」と呼ばれる「攻撃」がありました。より正確には国民からの強奪について、超一流のランド・コーポレーションが数ヶ月前に調査を行いました。その試算によると、所得水準の下位90%から最上位者に移った富の額は47兆ドルです。

 「富の移転」は決して小さな変化ではありません。極端に過小評価されています。レーガンが企業強盗のための蛇口を開いたとき、多くの手段が利用可能になりました。例えば、それ以前には違法でしたが、財務省が法律を施行したタックスヘイブンやシェルカンパニーなどです。どのくらいの金額が盗まれたのでしょうか? それはほとんど秘密ですが、いくつかの妥当な推定値があります。最近発表された国際通貨基金IMFの調査では、タックスヘイブンからの盗みだけで、40年間でおよそ35兆ドルにのぼると推定されています。

 この盗難額をどんどん増やすとどうなるでしょうか? 小銭ではなく、人々の生活に影響を与えるのです。片手で「あなたを愛しています、あなたを救います」と旗を掲げ、もう片方の手であなたの背中を刺して金持ちや権力者に貢ぐ、トランプ流のデマゴーグが登場するための完璧な準備ができているのです。

ナンド・ヴィラ: バーニー・サンダースの後、左派は、今あなたが説明してくれたこれらの巨大な問題に対処するために、どこに力を注ぐべきでしょうか?

チョムスキー: まず忘れてはならないのは、サンダースのキャンペーンが目覚ましい成功を収めたということです。この2、3年の間に、サンダースと一緒に活動している人たちは、注目されている問題の範囲を、非常に進歩的な側にシフトさせることに成功しました。これは非常に重要なことです。彼らは、資金もなく、企業の支援も、メディアの支援も受けずにそれを成し遂げました。メディアがサンダースを穏やかに好意的に扱うようになったのは、彼が米民主党・大統領選候補の指名を失った後のことです。それまでメディアは、イギリス労働党の前党首ジェレミー・コービンのように、穏やかな社会民主主義の左に位置する者を強力な力で阻止しようとしていたのです。

 サンダースのキャンペーン成功を振り返ると、あなたの質問に対するひとつの答えは、「続けること」だと思います。オバマが当選したとき、多くの左派がオバマを信じてしまったという、ひどい間違いを犯したことを思い出してください。当選当時のオバマは、特に若い人たちから絶大な支持を得ていました。多くの若い活動家や組織者がオバマ氏を当選させるために活動しました。

 しかし、選挙が終わるとどうなりましたか? オバマは多くの若い活動家や組織者たちに「家に帰れ」と言いました。そして残念ながら、彼らは家に帰ってしまったのです。オバマは2年のうちに自分の支持者を完全に裏切ってしまい、その結果が2010年の選挙に現れたのです。

 右翼が労働者票を獲得したのではなく、米民主党が労働者票を失ったのです。2010年には、組合員でさえも民主党の候補者を支持せず、オバマのやったことを見ていたのです。このような過ちを繰り返すべきではありません。特にバイデンについては、私の意見では、バイデンは読みが甘く、選挙資金提供者から強く迫られる可能性があります。バイデン政権の中にも、特に経済アドバイザーの中には「優秀な人」がいますし、彼らは圧力をかけることができます。

 環境破壊にすぐに対処しなければ、他のことはすべて無意味になります。
 例えば、気候変動。これ以上に重要な問題はありません。環境破壊にすぐに対処しなければ、他のすべてが無意味になり、話すべきことがなくなってしまいます。サンライズ・ムーブメントなどによるバイデン・ハリス陣営への大きな圧力は、彼らのプログラムをプログレッシブ側に押しやることに成功しました。十分とは言えませんが、それでも彼らのプログラムはこれまでに作られた中で最高のものです。

 しかし、米民主党全国委員会(Democratic National Committee)はこのプログラムに手を加え始めました。20年8月までは、米民主党の気候変動プログラムをグーグルで検索すると、バイデン・ハリスのプログラムが出てきました。私が最後にそれを見たのは8月22日でした。その数日後、米民主党の気候変動プログラムを検索したら、そこにはありませんでした。代わりに出てきたのは、「民主党全国委員会への寄付の仕方」でした。何が起こったのかは推測するしかありませんが、争いが起こっているのだと思います。左派は決してオバマのような失敗をしないことです。権力者とその「きれいな言葉」を信じてしまえば、失敗は続くかもしれません。

 同じことが企業部門にも当てはまります。彼らは怯えています。企業は「レピュテーション・リスク(評判のリスク)」と呼ばれるものを懸念しており、それは「農民が投石器を持ってやってくる」という意味です。ダボス会議でも、ビジネス・ラウンドテーブルでも、「間違ったことをしたことを世間に告白しなければならない」という議論がなされています。「利害関係者、労働力、コミュニティに十分な配慮をしてこなかったが、今になって自分たちの過ちに気づいた。私たちは、1950年代に「魂のこもった企業」と呼ばれていた、今、真に公益に貢献する企業になりつつある、つまり、今はたくさんの「ソウルフルな企業」があり、その素晴らしい人間性を世間にアピールている、人々から迫られて、時には化石燃料会社からの資金撤退などの措置をとっています」というのです。

 私はこのシステムが好ましくありませんし、あなたも好きではないでしょうが、システムは存在するのですから、その中で仕事をしなければなりません。私たちは「このシステムを好まない、存在しない別のシステムを作ろう」とはまだ言えないのです。内部と外部からの圧力と運動によってのみ、新しいシステムを構築することができるのです。

 ですから、たとえば、新しい政党をつくったり、労働者が所有する企業や協同組合をつくったりして、別の政治的・社会的枠組みをつくる努力をしない手はありません。要するに、私たちにはさまざまな選択肢があり、それらすべてを追求しなければならないのです。

アナ・カスパリアン: バーニー・サンダースは、人々を目覚めさせ、より多くの人々が政治を階級の観点から考えるようにすることに非常に成功したという点には同意します。というのも、選挙システムがいかに平均的なアメリカ人に対して不正に操作されているかを人々が知ることで、怒りを覚えるからです。私たちが立法者に影響を与えられないことに、人々は非常に苛立っているのだと思います。

チョムスキー: 多数の人々が政治に影響力を持たないということは、アメリカではおよそ250年前にさかのぼることができます。憲法は、明確に民主主義を阻止するという原則に基づいて制定されました。秘密にしていたわけではありません。実際、ハーバード大学法学部のマイケル・クラーマン教授による憲法制定会議に関する主要な学術研究は、『フレーマーズ・クーデター』と呼ばれています。

 創設者たちのテーマは、初代最高裁長官だったジョン・ジェイがよく表現しています。「国を所有する者が国を統治すべきである」。 今日、私たちが目にしているのは、国を所有する人々が国を統治することに成功しているということです。

 これは一様な手順ではなく、多くの抵抗があり、多くの勝利を勝ち取ってきました。私が子供の頃、例えば1930年代には、主に組織された労働運動(CIOの組織化、過激なストライキ、過激な労働運動)、適度に同情的な政権、そしてあらゆる種類の政治的活動が先導して、大きな勝利を収めました。

 アメリカは穏健な社会民主主義へと移行し、その恩恵を今も享受してきましたが、後にその多くは削られてしまいました。アメリカ史の他の時代も似たようなものでした。19世紀後半には、労働騎士団という、今日「ポピュリズム」と呼ばれているものとは全く関係のないポピュリスト運動と、急進的な農民たちが一緒になって大きな運動を起こしていました。

 これは基本的には歴史の中で続く階級闘争であり、今はその中の特定の段階にあるのです。闘争を続け、改善し、多少の後退もありますが、前進を続けています。奴隷制度は何百年もの闘争の末に克服されましたが、その後、別の形で復活し、その残滓はまだ残っています。しかし、勝利が全くないわけではありません。常に闘ってきたからこそ、物事は以前よりも良くなっているのです。

 実際、この国は60年前よりもずっと良くなっています。主に1960年代のアクティビズムのおかげです。1960年代のこの国がどのようなものだったか思い出してみてください。連邦政府が資金援助する住宅は、法律によってアフリカ系アメリカ人には提供されませんでした。これは、リベラル派の上院議員が望んだからではなく、南部民主党が政策を握っていて何もできなかったからです。今世紀に入ってからもなお、ソドミー禁止法がありました。いろいろなことが変わりました。

 簡単なことではありませんが、「思うようにいかないから、もうやめよう」と言ってしまうと、最悪の事態を招いてしまいます。苦労の連続です。例えば、トニー・マゾッキは現代労働界のヒーローの1人で、石油・化学・原子力労組のトップであり、アメリカで最初の本格的な環境保護活動家の1人です。最前線で働く彼の仲間たちは、公害や環境破壊などによって命を奪われてきたのです。まだ環境保護運動が盛んになる前、1970年代前半のことです。マゾッキの組合は、環境危機への対応に取り組んでいましたが、90年代に入ってから労働党の設立を目指して動き出しました。うまくいったかもしれませんが、成功しませんでした。

※ トニー・マゾッキ:(1926年6月13日– 2002年10月5日)はアメリカ人労働者リーダー。石油・化学・原子力労働組合(OCAW)の指導者、1977年から1988年まで副代表を務め、1988年から1991年まで書記兼会計。労働党の共同創設者。彼は「アメリカの職場のレイチェル・カーソン」と呼ばれた。

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 レーガンに始まり、クリントン、オバマと続いた新自由主義の攻撃は、労働者を破壊するためのものでした。レーガンの選挙戦は、労働組合への攻撃で幕を開けました。サッチャーもイギリスで全く同じことをしました。新自由主義攻撃の背後で画策した人々は、自分たちが何をしているのかを理解していました。つまり、労働者の自衛能力を排除しなければならないのだ、と。

 クリントンはこれを拡大しました。彼の新自由主義的なグローバル化政策は、投資家を保護し労働者をつぶすことを目的としており、それが成功したのです。これは1930年代に似ています。1920年代には、労働者は事実上つぶされていました。20世紀初頭には戦闘的な労働運動が成功していましたが、ウッドロー・ウィルソンの「レッド・スケア」の後、ほぼ壊滅してしまいました。1920年代にはほとんど何もありませんでしたが、30年代になって復活しました。これがニューディール政策や穏やかな社会民主主義につながり、私たちは今でもその恩恵を受けているのです。

 私たちは再び再建することができます。実際、非常に興味深い方法でそれが起こり始めています。労働者は新自由主義政策に押しつぶされ、ストライキはほとんど行われていませんでした。労働者は、ストライキをすると潰されると恐れていました。しかし、赤い州(米共和党を支持する州)では、非組合員の間でストライキが始まったのです。ウェストバージニア州とアリゾナ州の教師は、市民から絶大な支持を得ていました。

 アリゾナ州北部では、教師たちがストライキを始めたとき、芝生の上に「教師をサポートしよう!」というポスターが貼られていました。教師たちは、単に給料アップを求めていたわけではありません。それは彼らにとって当然のことですが、新自由主義の疫病に見舞われた教育制度の改善を求めていたのです。民営化、予算削減、管理主義、テストのための教育など、これらはすべて超党派的なものでした。共和党はもっと過激なので、ベッツィ・デボスはほとんど公然と全システムの破壊に専念していました。しかし、オバマ大統領の政策はあまり良くありませんでした。

 私たちは再び再建することができます。実際、それは非常に興味深い形で実現し始めています。
 それは、多くの人々の支持を得た教師のストライキです。他にも、看護師のストライキ、サービス・ユニオンのストライキ、GMの大規模なストライキなどが行われており、今後もこのようなことが起こる可能性があります。労働力の破壊は、極端な不平等を生み出す大きな要因となっています。ローレンス・サマーズ元財務長官のような主流派の経済学者の中にも、「労働者の自衛能力を奪ったことが、極端な不平等の主な要因だ」と結論づけている人もいます。確かに、トニー・マゾッキの創設したオルタナティブな政党(労働党)が復活する可能性を秘めている大きな要因です。

 民主党全体を左派に移行するよう圧力をかけることは、アレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員のスクワッドなどが行っているように、効果が期待できますが、その裏には多くの民衆の行動がなければなりません。民衆の行動が「家に籠れば」、党は右派に移るでしょう。ビジネスクラスはマルクス主義者であり、常に悪質な階級闘争を行っています。彼らは決してやめません。もし、他の人々が闘争から離れてしまったら、何が起こるかわかりますよね。実際、私たちはその40年間を目の当たりにしてきました。

s-Demonstrators from the Dressmakers’ Union take a break in a diner while striking in 1933. (Kheel Center  Flickr).jpg
<1933年、ストライキ中のドレスメーカーズユニオンのデモ隊が食堂で休憩している。>

ナンド・ビラ: その階級闘争についてお聞きしたいのですが、たとえばトマ・ピケティ(仏経済学者)は、欧米の民主主義諸国では政党の階級構成がかなり顕著に変化していると指摘しています。
 伝統的な左翼政党が、教育を受けたエリートの政党となり、労働者階級が締め出されているという現象が、ここアメリカだけでなくヨーロッパでも起きていますが、これについてはどうお考えですか?

チョムスキー: まずアメリカから見てみましょう。1970年代後半、つまりジミー・カーターの時代になると、民主党は労働者階級に対して、基本的に「あなたたちに興味はありません」と言いました。民主党の労働者擁護活動の最後の息吹は、1978年の「ハンフリー・ホーキンス完全雇用法」でした。カーターは拒否権を行使しませんでしたが、水増しをして歯抜けにしてしまいました。それ以降、民主党はあちこちで身振り手振りを交えながらも、基本的に労働者階級を見捨てていったのです。

 クリントン政権になって、北米自由貿易協定(以下:NAFTA)は労働運動の反対を押し切って秘密裏に進められました。労働者は、投資家の権利に関する協定という枠組みがどのようなものか、最後まで知らされていませんでした。労働諮問委員会は、NAFTAの代替プログラムを発表し、「もっと良い方法がある。民主党執行部版は低成長、低賃金の経済になるだろう。高成長、高賃金の経済を実現する方法がある」と主張し続けました。

 クリントン政権のプログラムは、議会の研究機関である米国議会技術評価局(Office of Technology Assessment)のプログラムとほとんど同じでした。しかし、誰も労働者に注意を払わず、行政府も気にしませんでした。労働者たちが望んでいたのは、自分たちのバージョンのNAFTAでした。NAFTAは基本的に投資家の権利協定であり、働く人々を無権利状態で競争させるものだったのです。

 クリントン政権下のNAFTAでは、企業は非常に高いレベルで労働者の組織化活動を壊すことができました。企業をメキシコに移すと脅すだけで、労働者の組織化活動の約50%が壊されました。その脅しは深刻なものではありませんでしたが、組織化活動を壊すには十分なものでした。これは違法行為ですが、犯罪国家であれば、違法行為を実行することができます。コーネル大学の労働経済学者であるケイト・ブロンフェンブレナーの研究によると、先ほど説明したように、組織化活動の約50%が、企業を移転させるという脅しによって違法に壊されたという結果が出ています。これはほんの一例に過ぎません。

 2008年、労働者はオバマ大統領に投票しましたが、2010年にはオバマ大統領の公約の意味を理解した労働者はいなくなりました。当時は、住宅市場の崩壊による巨大な金融危機の真っ只中でした。ジョージ・W・ブッシュ政権下の議会では、TARP(不良資産救済プログラム)法案が可決され、この問題に対処することになりました。

 この法案には2つの要素があります。1つは、危機の原因となった銀行を救済するためのもので、銀行は略奪的な融資慣行やその他の不正な半犯罪的行為によって危機を引き起こしました。もう1つは、差し押さえで家を失い職を失った被害者を救済するための法案です。

 アメリカの歴史や政治に詳しい人なら、オバマ大統領がどちらの法案を実行に移すか予想できたはずです。2年も経たないうちに、労働者階級、それも組合員である労働者階級は、「この政党は我々のために働いていない、彼らは我々の敵だ」と言い出しました。「彼らは我々の敵だ」と言ったのです。

 労働者階級はどこに行けばいいのか? 「伝統的なアメリカを取り戻し、仕事を与えてくれると主張する人たちのところに行けばいい。」 もちろん、そんなことはしないでしょうが、少なくともそう主張しています。トランプの有権者をよく調べてみてください。彼らの多くは、「ああ、トランプは嫌な奴だし、何もしないことはわかっている。でも、少なくとも彼は私たちのことを好きだと言っている」と言います。

 トランプは立ち上がって、「俺はお前と一緒だ。君には頑張って欲しいんだ。私は君のように行動する。」 ジョージ・W・ブッシュのようにね。彼は毎週末、テキサスの農場に行って、気温華氏100度の中で木を切っているところを撮影させて、自分が本当の普通の男であることをアピールしていたのを覚えているでしょう。彼は退任後、テキサスに戻ることはなかったと思います。

 トランプの有権者について最も入念に調査したのは、左派の社会科学者であるアンソニー・ディマジオ氏です。ディマジオは最近、2020年のトランプの有権者について、これまでにわかっていることを分析しましたが、それによると、やはり福音派や白人至上主義者を除けば、トランプの主な投票基盤は基本的に10万ドルから20万ドルの収入を持つ小市民的なブルジョアであることがわかりました。それは労働者ではなく、中小企業の経営者や保険のセールスマンなどです。それがメインのベースになっているようで、2016年から大幅に増えたのはその部分だけのようです。

 多くの働く人たちは、「少なくともトランプは私たちにいいことを言ってくれる。民主党は何もしてくれない」と。例えば、南テキサスを例にとると、ウォーレン・ハーディング(Warren Harding, 1865年11月2日 - 1923年8月2日)は、アメリカ合衆国の政治家。第29代大統領)以来、100年間共和党に投票したことがなかった南テキサスが、なぜトランプに向かったのかについて、多くの研究がなされています。これらはメキシコ系アメリカ人のコミュニティです。なぜ100年間も民主党に投票していたのに、それを破ったのか? まず第一に、米民主党は組織化の努力を少しもしませんでした。「彼らはヒスパニックだから、我々に投票してくれる。知ってのとおり、人々は共和党を好まないから。」

 しかし、もっと恐ろしい理由がありました。ここは石油産出地域です。彼らが耳にしたのは、「頭の尖った金持ちのリベラル派が気候危機を主張しているから、バイデンは我々の仕事を奪おうとしている」という言葉だけでした。もし民主党が労働者のことを少しでも気にかけていたら、彼らはそこでこう言っていたでしょう。「いいですか、気候危機があり、私たちは化石燃料から移行しなければなりません。しかし、より良い仕事、より良い生活、より良い経済を手に入れるには、持続可能なエネルギーと建設的な開発に向けて、産業の変革に取り組むことが必要です。」

 それがオーガナイザーの仕事だからね。民主党は、労働者階級は彼らの構成要素ではないので、気にしませんでした。だから、南テキサスの人々は、「俺がお前たちの仕事を取り戻してやる」と言う男(トランプ)に投票したんです。

アナ・カスパリアン: 共和党が将来、合法的かつ誠実に労働者階級の政党になれるかどうか、という議論が続いていますね。もちろん、私たちは懐疑的ですが、レトリックが変化してきています。

チョムスキー: まず第一に、労働者はどこかに投票する必要があります。もし、民主党が「我々はあなたのことなどどうでもいい。我々はウォール街と金持ちの為の政党だ。イベントにはハリウッドスターを招いている。我々以外に誰があなたがたのことを気にかけていると思うのか?」と言われれば、「私はあなたが好だ。あなたのように行動する。エリートは嫌いだ」という男(トランプ)に投票します。たとえトランプが労働者たちのために何もしていなくても、実際には騙していても、彼らはその男に投票します。

 「労働者階級を支持している」と主張する共和党員を見たいなら、彼らの投票方法を見てください。トランプ政権の1つの立法上の成果である、大金持ちに巨額の資金を与え、労働者階級を後ろから刺している税金詐欺について、彼らがどう投票したかを見てください。

 CARESプログラムの運営方法についての投票はどうだったのでしょうか? 資金は銀行に渡り、銀行はその資金の分配方法を決定し、金持ちの顧客に与えるというものです。実際の立法行為を見てみましょう。「私は労働者のために働いています」と言うだけならとても簡単ですよね? 人々は 「少なくとも彼は我々を好きだと言っている」と言うかもしれません。

 人々は、もし投票したとしても、ただ不満を感じて投票しているのです。だから、建設的な代替案がない限り、人々は運動に参加しようとはしません。

 人々は、もし投票したとしても、ただ不満があるから投票しているのです。覚えておいてほしいのは、人口の半分近くが気にも留めなかったということです。つまり、建設的な代替案がない限り、人々は運動に参加しようとはしません。しかし、サンダースの選挙期間中、ほとんどのリベラル派のコメンテーターは「彼の提案はとても良い。しかし、アメリカの人々にとっては過激すぎる」と言っていました。

 どのような提案が過激すぎるのでしょうか? サンダースのプログラムを見てみると、トップは国民皆保険です。国民皆保険制度のない国を知っていますか? フィナンシャル・タイムズ紙の主任特派員のひとり、ラナ・フォロハーは、冗談半分に、もしサンダースがドイツにいたら、右派政党であるキリスト教民主党のプログラムで走ることができただろう、というコラムを書いています。もちろん、彼らは国民皆保険制度に賛成していますが、そうでない人はいないでしょう。

 もうひとつのプログラムは、高等教育の無償化です。繰り返しになりますが、これは世界中ほとんどどこにでもありますし、さらにいい制度の国にもあります。フィンランド、ヨーロッパ、メキシコなど、どこでも見られます。それがアメリカ人にとって過激すぎると? つまり、それは主流派の左端から来たアメリカ人に対する侮辱なんです。左派、つまり本物の左派ならば、それを打破して、サンダースが持っているプログラムは、ドワイト・アイゼンハワーもさほど驚かなかっただろうと言えるはずです。

 アイゼンハワーは強力なニューディール主義者でした。アイゼンハワーは、ニューディールに疑問を持つ者はアメリカの政治システムに属さないという立場をとっていました。新自由主義の時代には、エリートレベル、つまり権力レベルで物事が右に大きく移動してしまい、少し前まで何が普通だったのかを思い出すことができません。左派は、労働運動を復活させ、労働党に移行し、民主党のリベラルな部分を適度な社会民主主義的な目的に向けて圧力をかけることで、人々の心をつかむことができます(特に気候変動のような問題について)。

 核兵器の問題についても触れておきましょう。これはあまり語られていません。核兵器は、私たちの存在に対する大きな脅威です。その脅威は非常に高まっています。トランプ大統領が犯した多くの罪の1つは、軍備管理システム全体を解体し、非常に危険な新しい兵器システムの構築に向けた動きを始めたことです。これらの動きを速やかに止めなければ、私たちは深刻な問題に直面します。他のことでは意見が違っても、人類が生き残るために文字通り必要不可欠なものがあるのです。

ナンド・ビラ: 気候変動が存亡の危機であることには誰もが同意していますが、資本主義を何らかの方法で超えない限り、気候問題を真に解決することはできないように思えます。その解決案を私たちは伝統的に社会主義と呼んできました。社会主義を「ある種の政治的な地平線」として考えることは、今でも有効だと思いますか?

チョムスキー: 社会主義は気候変動に対し有効な対案ですが、覚えておかなければならない事実もあります。そのひとつがタイムスケールです。私たちが環境危機に決定的に対処しなければならないのは、あと10年か20年です。私たちは、数十年で資本主義を転覆させることはできません。したがって、気候危機を解決するには、新自由主義ではなく、ある種の規制された資本主義システムの中で解決しなければならないことを認識しなければなりません。

 資本主義といっても、さまざまな種類があります。そこで、新自由主義以前の時代、いわゆる規制資本主義の時代に戻り、解き放たれた資本主義の破壊的な行き過ぎを、政府が真剣にコントロールするという枠組みの中で、進むべき道があるのです。

 私たちは、仕事を持つことは素晴らしいことだと考えています。しかし、産業革命初期の労働者は、仕事を持つことは、本質的な人権と尊厳に対する根本的な攻撃であり、わいせつなことだと考えていました。

 一方、私たちは、あなたがおっしゃったように、資本主義を弱体化させるための努力をすべきです。例えば、伝統的な社会主義者が常に理解していた資本主義の根本的な悪である「仕事を持たなければならない」という事実があります。

 私たちは、仕事を持つことは素晴らしいことだと考えています。産業革命初期の労働者は、仕事を持つことは、本質的な人権と尊厳に対する根本的な攻撃であり、卑猥なことだと考えていました。「賃金労働は、自由人になるまでの一時的なものであるという点で、奴隷制とは異なる」というのが、リンカーン政権下の共和党のスローガンになったほどです。

 自由とは、労働者が自分の属する企業を支配することで実現できるものです。最近増えている労働者所有の企業のように、一段階で実現することもできますし、エリザベス・ウォーレンやサンダースが提案している企業の経営委員会に労働者を代表させるように、何段階かに分けて実現することもできます。

 労働者代表制はそれほど急進的なものではありません。保守的な国であるドイツにはありますが、これは一歩前進です。しかし、これは一歩前進にすぎません。さらに、資本主義システムの仕組みを変えるために、労働者が所有する企業を設立するなど、実際に現場で直接行動することで前進することができます。

 炭素税を導入するなら、黄色いベスト運動を起こしたフランスのようなやり方はやめたほうがいいでしょう。労働者階級に打撃を与えるように設計された炭素税は、反乱を引き起こします。炭素税を導入して、その収益を累進的に国民に還元すれば、労働者階級にもメリットがあります。確かにガソリン代は少し高くなりますが、それ以上の見返りがあるのです。

 医療費も同じです。国民皆保険制度を導入すれば、莫大なお金を節約できますが、税金は高くなります。以上が左翼の試練です、教育、組織、活動家。これは非常に広い範囲でチャンスがあると思います。しかし、何をすべきかを知っているだけでは不十分で、それを実行しなければならないのです。

アナ・カスパリアン: 普通の人々に利益をもたらす真の変革のために戦うことができると、どのようにして楽観的でいられるのですか?

チョムスキー: 一つの簡単な方法は、私がスクリーンで見ているものを、皆さんも見ることです。あなたのような人はたくさんいます。

 楽観的な人もたくさんいます。私たちよりも劣悪な環境にあっても、彼らは諦めません。私たちには、彼らが夢にも思わないようなチャンスがあります。

 私はもう年を取りすぎているのであまりできませんが、以前は世界の最も貧しく落ち込んでいる地域を旅して回っていました。ラオス、コロンビア南部、トルコのクルド人居住区、パレスチナ難民キャンプなど、世界で最も貧しい地域を回っていました。楽観的な人はたくさんいます。私たちよりも劣悪な環境でも、彼らは諦めません。私たちには、彼らが夢にも思わないようなチャンスがあります。彼らはあきらめずに戦っています。

 コロンビアの貧しい農村に行くと、高速道路から何時間も離れた場所にあります。その地域に着いて最初に目にするのは、小さな墓地で、最近の準軍事組織による攻撃で殺された人たちのための白い十字架の墓です。町に入ると「歓迎する、食事をしなさい」集会に行くと、彼らは隣の山を、水源を破壊する企業の捕食者からどうやって守るかを話しています。

 しかし、彼らは楽観的に闘っています。このような人々をいたるところで目にすることができれば、私たちの特権や優位性をもってしても、彼らの楽観主義に共感しないわけにはいかないでしょう。

(インタビュー終り)
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 以下は、チョムスキーの主張に対するコメントです。

 チョムスキーの主張は興味深く、多くの点で賛同します。
 米民主党に対して、決して社会的な運動を停止することなく、常に政権と米民主党に圧力をかけ続けることを粘り強く追求するというチョムスキーの主張は、米政治を牛耳っているエリート層に対し闘ってその主導権を奪っていくために絶対に必要です。そればかりではなく、現代の米政治をいま闘っている人々、運動体、主張をそのままは表現しているのだと思います。チョムスキーのこういう米政治の現況判断と運動の目標提示にまったく賛同します。

 ただ、下記の通り、いくつかの疑問もあります。

1)気候変動にどう対処するか?  気候変動の危機に対して、「社会主義」というプランはどうかと尋ねられ、次のように答えています。
 「・・・社会主義は気候変動に対し有効な対案ですが、覚えておかなければならない事実もあります。そのひとつがタイムスケールです。私たちが環境危機に決定的に対処できるのは、あと10年か20年です。私たちは、数十年で資本主義を転覆させることはできません。したがって、気候危機を解決するには、新自由主義ではなく、ある種の規制された資本主義システムの中で解決しなければならないことを認識しなければなりません。

 斎藤幸平氏は、気候変動による危機に対し、資本主義のもとでは不可能であり、資本主義を廃絶し「脱成長コミュニズム」に転換しなければならないと述べていましたが、チョムスキーは「直ぐには資本主義を転覆させ、社会主義、あるいはコミュニズムに転換できないので、規制された資本主義システムのなかで解決しなければならない」と主張しています。

 チョムスキーの主張は「現実的な判断」だと思いますが、果たして「規制された資本主義」で気候危機を解決できるのか? あるいは「規制された資本主義」さえも、資本の価値増殖運動と抵触するのであるから反対したり抵抗する資本は存在するわけで、気候危機を回避できる水準まで実現できるのか、斎藤幸平氏ならずともおおいに疑問があります。

2)生産協同組合、あるいは「ニュー・ラナーク」  チョムスキーは、「・・・・・・・最近増えている労働者所有の企業のように、一段階で実現することもできますし、・・・」、「さらに、資本主義システムの仕組みを変えるために、労働者が所有する企業を設立するなど、実際に現場で直接行動することで前進することができます。」と述べています。

 資本主義のもとで、「生活協同組合」(=「消費協同組合」)にとどまらず、企業、あるいは「生産協同組合」を組織することを主張しています。ロバート・オーエンの組織した「ニュー・ラナーク」のような生産協同組合、あるいは「労働者の所有する企業」であろうと理解します。

 このような試み、あるいは経験は貴重だと思いますが、しかし、資本主義のもとでは、「ニュー・ラナーク」がたどった経過のように、資本との競争で敗退を何度も重ねてきたのもまた事実だと思います。それは、生活協同組合やオルター・トレードなどで、私たちは経験を重ねています。資本の価値増殖運動を否定する、あるいは徹底して批判する連合体(アソシエーション)を人々は立ち上げては、資本との競争に敗け、破壊される過程を繰り返しています。

 チョムスキーの「主張」がどういうものか、きちんと理解していませんが、「生産協同組合を設立し、失敗していく」試み、そして数々の失敗を含んだ多くの経験を重ねることで、次のプランが次の世代のなかに生まれ立ち上がって来るだろうと主張しているのでしょうか?

 あるいは、資本主義のもとでも、「生産協同組合」、「ニュー・ラナーク」、あるいはそれに類する人々の「連合体」(アソシエーション)をつくっていき、広がっていけば、権力の獲得なしに、資本主義の廃絶が可能であり、未来社会が到来するというのでしょうか?

 インタビューだけ聞いても、どちらなのか判別できていません。何れにしても資本主義を廃絶し、未来社会へ移行するその「移行形態」、「道筋」が、明らかではありません。「まず労働者が権力を奪取して、主要産業を国有化し民主的に統制し、大資本の権力の基盤を奪い、社会主義に移行する」(=「革命」)という「移行形態」について、ソ連社会主義の失敗から、ロシア革命のような「移行形態」に触れないで、あるいは否定して、自己を峻別して、別の道筋を探るかのような「対応」を示しています。果たしてそのような態度で済ましていいのでしょうか?

 チョムスキーが「アナキズム」を掲げているのも同じような意味合いなのか、すなわち「あいまい」、あるいは意図的に「不明確」にしているからなのか、どうなのか判別できていません。

 いずれにせよ、資本主義をどのように廃絶するのか? どのような「移行形態」を構想するのか? について、私の理解によれば、「曖昧な記述」のままになっているように思われます。 現在のアメリカ社会で主張できる「限界」によるものなのでしょうか? 

 チョムスキーの主張の「見極め」については、引き続き検討したいと思っています。








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