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2021年の国際メーデーを祝う! [フィリピン労働運動]

 アンバ・バーラ(バタアン労働組合連合)のエミリから、今年のメーデーの様子が送られてきました。コロナ禍で移動制限があり、一方、工場稼働停止によるレイオフ、失業が増えており、これに対処するため「生活協同組合」を立ち上げ寄付を募り、食糧品や生活用品の配布を行っているそうです。メーデーでは歌や演劇なども披露されました。

Labor day 01.jpg
<21年メーデー祭りでは、コロナ禍の失業者・生活困窮者のために食糧品・生活用品配布を行った>


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2021年の国際メーデーを祝う!
2021年5月1日

エルピディオ・アベラノーサ

 デスクトップ労働組合(DEA:Desktop Employees Association)書記、
 AMBA-BALA-WPL-Bataan評議員

パグダダマヤン(Pagdadamayan)」という
労働者協同組合を介して!


 世界中の労働者が本日2021年5月1日の国際労働者デーを祝うなか、AMBA-BALA(バタアン州労働組合連合)とFWL(Freeport Workers League:自由貿易地区労働者同盟)の労働者たちは、「パグダダマヤンPagdadamayan」という名の互助活動を提起した。WPL(民族解放のための労働組合)の加盟団体は、YND(国民民主青年運動)と協力して、コロナ・パンデミックによるロックダウンの長期化により飢えや仕事の喪失を経験している人々の叫びに応えて、マギンハワ・コミュニティ協同組合に触発されたコミュニティ協同組合運動に参加した。

 AMBA-WPLのメンバーは、2021年の国際メーデーを祝う独自の催しとして、今回は「パグダダマヤンPagdadamayan」という名の協同組合互助祭りを開催することにした。参加者たちは、政府や資本家がコロナ対策に失敗したとき、労働者は共同体の精神に立ち返るのだと発言した。デスクトップ従業員組合(DEA-WPL)書記(※1)であるエルピディオ・アベラノーサは、「それぞれの能力に応じて、それぞれのニーズに応じて」という未来社会を構想したいと説明した。メーデーでの労働者互助祭りは、YND(国民民主青年運動)が呼びかけて始まった労働者からの寄付金と勧誘によって賄われた。互助祭りの開催中には、バヤーン演劇グループ(Teatrong Bayan)による労働者の窮状を訴える歌が披露された。

 「私たちは1年間このような状態で、仲間の労働者の多くは空の鍋で、何も食べず胃がからっぽだ! 政府の援助の約束が「本当に釘付けになっているのなら」すでに限界に達している!」と、アヴェラノーサ(Avellanoza)書記はコロナ・パンデミック時期の労働者の悲惨な窮状を説明し訴えた。

 「もともとコロナ以前から労働者の収入や手当は十分でなく家族のためにやりくりを余儀なくされてきたが、長い間コロナ禍から回復できず、家族はいるものの失業していて収入がなく、労働者の貧困はますます悪化している」と元ドンイン(※2)労働者レオノーラ・セリスは嘆いた。彼は一年以上失業している。

 「飢餓と不安から人々の安全を守るための闘いの中で、労働者がバヤニハンを立ち上げて生産とサービスを強化する時が来た」とセリスは言った。

 一方、2021年3月現在、AFABファクトシートによると、バタアン自由貿易地域内では合計38,121人の労働者が雇用されており、2000年から2020年初め(コロナ前)の間に70%増加してきたが、いまでは多くの労働者が失業した。フィリピン全体では、2020年のパンデミック・ストライキ以来、約900万人の労働者が職を失ったが、今年のコロナ感染が急増する前に、600万人が仕事に戻ることができた。依然として失業が大きな問題だ。

 「労働雇用省(DOLE)からまだ支援を受けていない私たち労働者はどうしたらいいのか? デスクトップ社が操業を停止してからすでに1年以上失業している。不十分ながら食糧援助はあるものの食糧以外の家賃、水道代、電気代、借金の支払いはどうしたらいいのか? 支援はないのか!」と、デスクトップ労働組合のアヴェラノーサ書記は語った。

 政府のコロナ対応は、労働者とその家族がウイルスから身を守るのをより難しくした。食糧援助は遅れ、しかもランダムにしか届かない。ロックダウンの間は、仕事、給料、貯蓄、代替の生計手段が使えない。

 さらに、この非常に厳しい状況下で、政府の感染症に対する安全衛生の厳しい介入なしに工場が操業を再開した場合、労働条件が維持されず一層安定となり、転居を強要されたり、労働安全衛生対策の欠如などにより、さらに労働者の雇用と生活が悪化するのではないかと、AMBA-WPLは危惧している。

 労働者は社会の経済力である、政府には労働者の苦境に目を向けてほしい。「結局、今回のコロナ流行の経験を経て、利益よりも人間のニーズの方が重要であることがあらためてわかったのではないか!」とアベラノーサ書記言った。「私たち労働者にとっての新しい常識とは何だろうか? それは、契約労働化により在職権の保障がないこと、交渉権の欠如、劣悪な労働条件、労働者の低所得など、長年にわたって維持されてきた劣悪な慣行や労働政策が廃止されることだ。労働者の生活と権利を優先し、適切な国家経済・産業開発プログラムと同期させるような政策に変更されることを求める。それは経済的な混乱などもたらさない、労働者の生活と権利の保障であり、社会の安定、雇用の創出を意味する。」とアベラノーザはは付け加えた。

 このグループは、政府は憲法で定められた使命に忠実であること、特に危機に際しては既得権益を脇に置き、人々の生活と権利をまもることを求めている

 ※1:デスクトップ社 ※2 ドンイン社、ともにバタアン自由貿易地域にある会社




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